7話 タイマーと25分間 ページ9
3分という時間は思ったより長かった
話していたらあっという間に3分を迎えると思っていたのに
未だにタイマーの音がならない
「…あの…非常に言いにくいのだが」
「どうしたの?」
「カップ麺…セットしたのっていつ頃だったか?」
「確か12時5分ぐらい…」
「あぁ…我も確かその辺だったと記憶している」
「?どうしたの?急にそんなこと聞いて…」
「いや…ちょっと時刻を確認して貰えないだろうか…?」
不思議に思いながらも
姉に言われた通り電子時計に表示されている時刻を見る
「…12時…30分…
…っは?」
あれ…5分から30分ってまだ3分たってないのかなまだ1分くらいなのかな
いやいや…そんなはずはない…あれ?あれれ
「なんで25分もたってる訳?」
「なんかキリのいい数字だな」
「25のこと?確かに計算では使いやすいけど…」
…なんで急にその話を…
「待って…もしかしたら電子時計が壊れてるだけかもしれない
タイマー見てくる」
「…無駄な抵抗はよした方が…」
「…いや…まだ…希望は…」
祈りを込めてタイマーに表示されている数字を見る
タイマーには3:00の数字が…
「3分で止まってる…なんで?」
「タイマー…スタートさせたか?」
「…………あ」
「…忘れてたな…」
「忘れてた…
…ま、まぁいいじゃん!
ちょっと麺が伸びたくらいなんだからさ
ささ、食べよ!」
「それもそうだな
では、いただこう」
「いただきまーす!」
25分置いたカップ麺は不味いとまでもいかなかったが
美味しいともいえないできになっていた
5人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小夜時雨(プロフ) - 蘭嶼さん» 面白いと言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます!更新頑張らせていただきます! (2019年3月30日 14時) (レス) id: 7363ed0049 (このIDを非表示/違反報告)
蘭嶼 - めちゃくちゃ面白いです!題名に釣られました。更新頑張ってください! (2019年3月30日 13時) (レス) id: 1c29926d87 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小夜時雨 | 作成日時:2019年3月29日 21時