【文スト】白虎の片割れ。第二幕

Episode.75 - Awakening ページ38

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ああ、なんだか眩しい。水を含んだ布を絞る音が聞こえた。






ぽたり。頰に一筋、雫が落ちた。



「…あっ、御免なさい…！」









…無意識。重い瞼が開いた。









「…！…与謝野女医(せんせい)！目覚めましたわ！……大丈夫ですか？」




セーラー服を着た、黒髪の女性(ひと)。





…あれ、私、眠っていたのか。







見慣れない風景。私は寝台(ベッド)に寝かされていた。




「……此処、は」




かすれた声が私の口から出た。



「此処は武装探偵社の医務室ですわ。
直ぐに与謝野女医(せんせい)が来ますから、安心して下さいませ」




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「良かッた、目覚たか…。…具合は如何だい？」



と、与謝野さんは言いながら、水が入ったコップを渡してくれた。






「大丈夫、です……私、狐面の男達に…」



「…ああ。路地裏に倒れてたンだ。
目覚めたばかりですまないが、落ち着いた時でいい。
その時の事を聞かせてくれないかい…？」



与謝野さんは私を優しい目で見つめた。



…信用して、いいんだよね。なら…。







「…はい、私は大丈夫です。今話します」







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Awakening=目覚め

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