Whisper____04 ページ6
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「…え」、と谷崎。無言になるA。
谷崎の手元には、「1」、「2」の籤_______すなわち合算は「3」。
Aの籤は、
頁数の代わりに「A面」、「B面」と書かれていた。その隣には「新聞広告」と書かれている。
お分りいただけただろうか。
Aが引いた籤の合算は、「0」。数字など書かれていない。
つまり_______最も小さい。
「良く考えたものだよ。よく出来た計画だ。だから…私も手を使わせてもらった」
「あの、太宰さん、その手を使ったって」
数字順ツートップはずい、と詰め寄る。
谷崎はもう自分が「計画」に参加した事を白状している。
「私も籤を入れさせて貰った。一枚だけ、しかも究極である数字を。
Aちゃん運が良すぎたね」
他社員がご愁傷様、と云わんばかりの表情をAに向けた。
その中谷崎は想像した。Aが爆弾のスイッチを片手に
探偵社員直々指南でAがどえらいことになる事は避けられない。
「国木田さん、もう観念します…。Aちゃん、爆弾魔役はボクがやるよ」
これが最善、賢明な判断。
そんな、大丈夫ですやります…!とA。
いやいや、Aちゃんは駄目だよ、と谷崎。
結局、爆弾魔役は谷崎が受け持つ事に。
「ナオミ、Aさんと一緒に人質役やります」
ナオミが少々顔を赤らめ、ときめくような表情でAの腕を掴んで挙げた。
「だって、兄様に脅される役がやりたいんですもの」。理由が云わなくとも予測出来てしまう探偵社マジック。
「俺は全然構わんが…皆はどうだ」
国木田が問うと、皆は即「いいよ」と返答した。
では、決まりで、とナオミが云いかけたその時。Aが言を挟んだ。
「いくら最低点の私でも谷崎さんに申し訳ないです!
爆弾魔のアシスタントでもさせていただきま____
「後日“うずまき”でAさんとパフェを食べようと思ったのですが」
Aの台詞を遮ってナオミはAの耳元でこそりと云った。
誘惑魔の云い分に耳を傾けてはいけない。さて反応は____
「やりますひとじちやく」
Aは即答。
Aの目はキラキラと何かに惹かれていた。
…こうして、試験役割決めは終幕を迎える。
武装探偵社の夜はまだまだ続く。
“あつし”こと_______
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りーこ(プロフ) - ホントこの作品大好きです…!更新はもうしないのでしょうか…?? (6月13日 18時) (レス) @page11 id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす亭(プロフ) - あすたさん» わわ!返信有難うございます!!了解しました!!気長にお待ちしております!!! (2023年3月6日 12時) (レス) id: f0d1cce51f (このIDを非表示/違反報告)
あすた(プロフ) - おむらいす亭さん» 一番大好きと言っていただけてとても嬉しいです〜!構想に時間がかかっていましてお待たせしている状況です、、気長に待っていて下さると嬉しいです……!!!ありがとうございます! (2023年3月6日 1時) (レス) id: d4ff684ae2 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす亭(プロフ) - コメント失礼します!!この作品文ストの夢小説の中でも一番大好きで…!また更新していただくことは可能でしょうか.?お待ちしております!!!! (2023年2月27日 14時) (レス) @page11 id: f0d1cce51f (このIDを非表示/違反報告)
Aster.(プロフ) - マッチさん» マッチさん!コメントありがとうございます〜〜こんなにも長いものを読んでくださりありがとうございます泣スローペースですがどうかお付き合いください……! (2022年5月18日 1時) (レス) id: d4ff684ae2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Aster. | 作成日時:2019年7月11日 22時