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Whisper____01 ページ3

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今は既に日暮れ______を通り越して夜。
適度な潮の匂い。頰をくすぐった感触と記憶が未だ鮮明に残る街。


此処は____薄暮の武装集団、“武装探偵社”。
取り仕切りは夕刻。既に刻限は過ぎている。



会議室。


窓から見えるやけに大きな満月が、会議室内を見渡し、仲間に入れろと語りかける。


その大きな月と似た色の眼を持つ少女、A。
その金の瞳はくるりと目前の女性へと向けられていた。




「入社試験…ですか?」

「そう。入社試験さ」




と、口唇に人差し指を当てて微笑む淑女(しゅくじょ)、与謝野。
目を少しだけ細め、ミステリアスに口角を上げる。


彼女の手元には、何故か二ヶ月前の新聞がある記事を開いて座っていた。
(ページ)が繰られる毎にらぱらりと特有音が一帯に響きわたる。




「太宰の奴がね。
虎の少年_______(あつし)を此処に招き入れたいのだと」



虎の少年、とAは言をこぼす。


先日から噂されていた、“人食い虎”。
先刻、太宰から虎捕獲の援護指令が渡った。が、Aは別の仕事で手が離せず“捕獲”に参加出来ていなかった。


故にAは“敦”と云う人物に未だ会えていない。
抱えていた、“人食い虎関連”と書かれた書類束を机上に置くと「どさり」と重い音が鳴った。



「…なる、ほど。虎の…“あつし”と云うのですか」



そう云ってAは相槌を打つ。
“招き入れる”ということは、試験に合格すれば、新しい後輩が出来るのか。


まだ何も決めていないにもかかわらず、Aは(しば)し気分が高揚した。
しかし突然、高揚とは違う別の何かがAの胸を覆い込んだ。



入社から半年が過ぎようとするこの時期に、何かの兆候なのだろうか。
それとも胸騒ぎなのか_____




「…あれ、見てるかい?A」

「おぅわ何でしょう」



_______悪い癖が出た。

いつのまにかAの目前に、与謝野の携帯電話がある画像を示して静止している。




「あ…これ、人食い虎の」





______がちゃり。
遠方からのドアが開く音に、鼓膜が揺らされた。



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作品ジャンル:アニメ
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りーこ(プロフ) - ホントこの作品大好きです…!更新はもうしないのでしょうか…?? (6月13日 18時) (レス) @page11 id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす亭(プロフ) - あすたさん» わわ!返信有難うございます!!了解しました!!気長にお待ちしております!!! (2023年3月6日 12時) (レス) id: f0d1cce51f (このIDを非表示/違反報告)
あすた(プロフ) - おむらいす亭さん» 一番大好きと言っていただけてとても嬉しいです〜!構想に時間がかかっていましてお待たせしている状況です、、気長に待っていて下さると嬉しいです……!!!ありがとうございます! (2023年3月6日 1時) (レス) id: d4ff684ae2 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす亭(プロフ) - コメント失礼します!!この作品文ストの夢小説の中でも一番大好きで…!また更新していただくことは可能でしょうか.?お待ちしております!!!! (2023年2月27日 14時) (レス) @page11 id: f0d1cce51f (このIDを非表示/違反報告)
Aster.(プロフ) - マッチさん» マッチさん!コメントありがとうございます〜〜こんなにも長いものを読んでくださりありがとうございます泣スローペースですがどうかお付き合いください……! (2022年5月18日 1時) (レス) id: d4ff684ae2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Aster. | 作成日時:2019年7月11日 22時

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