Episode.82 - Eye ページ7
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その頃。
応接間の辺りでは、国木田、乱歩、谷崎、ナオミが情報処理に赴いていた。
その中、乱歩は一枚の書類に食い入る。
片手には、棒飴が握り締められていた。
「…九尾、ねぇ。内5人は引き渡したが、
早く残党兵を捕まえないと面倒な事になる。
ポートマフィアとの対立関係があるんだろう?」
乱歩は国木田にそう話しかけ、棒飴をぱく、と口に含んだ。
国木田は眼鏡を上げ直し、応答した。
「はい、乱歩さん。
もし捜査中にマフィアと出くわしでもすれば、衝突は免れません。
九尾はアジトを持たず、不定期に隠密行動をしています。
逸早く九尾の手掛かりを見つけ、軍警に引き渡さねば」
国木田は、“ 理想 ”と書かれた手帳を取り出し、予定がびっしりと書かれた頁にまた何かを書き込む。
ふう、とひとつ溜息をこぼしていた。
また乱歩は、新しく口を開いた。
「…Aって子。あの子さ、異能を持っている、って先程の取り調べで言ってたろう?
多分、その事については聞かない方ががいいと思うよ」
「…乱歩さん?…何かあるのでしょうか」
「深く考えるな。ただの僕の推理だ」
くるり、と乱歩は座っていた回転椅子を回し、後ろを向いた。
乱歩の目は、何故か哀しげな色をしていた。
遠方から扉が開く音がした。
其処には与謝野、太宰、Aの姿があった。
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Eye=目
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あやねっち - 更新楽しみです! (2020年6月21日 11時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
Aster.(プロフ) - 姫歌さん» 姫ちゃん!いえいえありがとう(*^ω^*)うふふふ、やったぜ。嬉しい…。 (2019年7月1日 17時) (レス) id: 2abe5b8ef1 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - 遅くなって御免!第三幕完結おめでとうございます!ボードでそのうち長ったらしい感想送ります (2019年6月30日 14時) (レス) id: d8a4d97043 (このIDを非表示/違反報告)
Aster.(プロフ) - 奏さん» 奏さんありがとうございますー!おお!良いところを突いて来ましたね…?嬉しいです(*^ω^*) (2019年6月26日 15時) (レス) id: 2abe5b8ef1 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 続編楽しみにしてます!!!5/5…まさか、敦くんの夢主ちゃんの…?!! (2019年6月25日 23時) (レス) id: ecccbd24aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Aster. | 作成日時:2018年11月4日 18時