【文スト】こんな事になりました。【自作コラボ】

愛が一つ　 ページ5

乱歩さんは手を握り締め、涙を流した。


乱｢分かってるよ…、…そのぐらいっ…!!｣


『…』


…ぐうかわ。


いや、雰囲気ぶち壊したけど。


可愛いんだからしょうがない。


こんな感じで泣くのね乱歩さん。


写真撮りてぇ。


『…乱歩さん』


俺は乱歩さんの横に移動し、座った。


乱歩さんは腕で涙をぐしぐし拭いてる。


乱歩さんって一々行動が心臓抉るよね。


心臓発作起こすわ。


乱｢!?｣


『そんな乱暴に拭いてはいけません』


乱歩さんの腕を退け、涙を拭いた。


するともっと溢れてきた。


『…どうしたんですか…？』


乱｢っ…、……ｳｸﾞｯ……Aはっ、社長が、好きなんでしょッ｣


『えぇ、好きです』


乱｢ｳｯ……、……ｸﾞｽｯ｣


俺がそう答えると、乱歩さんは俺の手を掴んでまた涙を流した。


『…』


…これは……もしかして……。


『…乱歩さん……Aが好きなんですね…？』


乱｢ゔんっ｣


嗚咽を漏らしながら、ハッキリと、そう答えた。


……ほうほう。


こりゃあ面白いな。


乱歩さんに片想いされてるなんて天にも昇る気持ちだろう。


彼は分かってなさそうだけど。


『…乱歩さん、最初に言っておくべきでしたね』


乱｢ぇ……？｣


乱歩さんの手を握り、目を見た。


『俺は、未来の彼ではありませんよ』


乱｢!!｣


『顔が似ているだけで、赤の他人です。名前は同じなのか知りませんが』


乱｢…じゃあ……Aが社長とくっつく事は…？｣


『それは彼次第です』


乱｢…そうだよね…｣


涙は止まったが、乱歩さんの顔は暗いままだった。

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