5.銀髪の王子様ならぬ侍様 ページ6
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その光景を見て呆気に取られてしまった。
あっという間に男たちを片付けてくれた
銀髪さん。
相当怒ってるみたいで、
ゼェゼェハァハァ言ってるし肩も上がっていた。
食べ物の恨みって恐ろしい。
「睦!大丈夫か!!!?」
「真…!怖かった!!!」
抱き合うカップル。
さっき男たちに絡まれた女性だ。
無事だったんだ、良かった。
「あの……ありがとうございました!」
「本当に本当に!ありがとうございました!!」
カップル達は私に向かって何度もお礼と頭を下げて、
ファミレスを出て行った。
怖かった。
本当に死ぬかと思った。
自覚すればするほど、
何かを思い出したかのように身体が震えて寒い。
息するのも辛くなってきた。
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「……ぃ、……ぉ…ーぃ……オイ、」
『っ!』
「顔真っ青だぞお前。ビビってちびったか?」
『…っ……やっ、えと、ち、がいます!だ、大丈夫です!あ、ありがとう、ご、ざいまし…った……っ!?』
ど、どうしよう。
足がすくんで立てない…!!
何回も立とうと試みるが、
身体はいう事を聞かなかった。
「ほぉーら。言わんこっちゃねェ。やっぱり、ちびったんだろ?自分よりデケェ男に威勢良く啖呵切ったは良かったけど内心ビビってたんだろ?わぁーってるって!ちびったことは母ちゃんに内緒にしててやっから。」
『やっ、あのっ、わ、たしっ、!』
無理に立ちあがろうとすると、反動でバランスを崩し私の身体は見事に銀髪さんの腕の中にダイブしてしまった。
「っ!あっぶね」
『っきゃ!』
しっかり抱き止めてくれました。
うわ。やばい。筋肉パラダイス。
このお方…かなりガッチリしてて、
それでいてすんごいスタイルいいし…
って何考えてるの私!
ドキドキする…。
顔熱くて上げれない…!
「…ったく、なんでこんなことに巻き込まれっかなー、俺ァただパフェ食いに来ただけだっつーのによ。って、オイ、聞いてんのか?てめェいつまで銀さんのひろーい懐に収まっちゃってるわけェ?収まって欲しいのは、てめェみたいな男でもガキでもなくて、もっとこう峰不二子みたいな女とかよ。…つーか、お前さっき、きゃ!って言ってなかった?言ったよn「はい公然わいせつ罪、逮捕。」ガチャン。
やっと顔を上げると、
銀髪さんの腕には手錠が。
「は?」
そこには聞き慣れた声と制服。
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夢充(プロフ) - 美結菜さん» コメントありがとうございます…!めちゃくちゃ励みになります🥺かなりのろま更新ですがこれからもよろしくお願いいたします!! (2023年2月22日 0時) (レス) id: f5e7298e17 (このIDを非表示/違反報告)
美結菜 - とても面白いです!続き楽しみにしています! (2023年2月9日 23時) (レス) @page13 id: f842e5f119 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢充 | 作成日時:2021年1月16日 14時