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中堂 side.
『中堂さん!書類、全部片付きました〜!』
ドンッと鈍い音がするくらい多い書類達。
…こんだけの量、定時までに終わらせたのかこいつ。
中「急に頼んで悪かった。」
『いえいえ!お役に立てて私も嬉しいです!!』
犬みたいに喜ぶA。
尻尾振ってるように見えるのは、
俺も疲れてるのか?
中「帰っていい。後は俺がやっとく。」
『ええ、いいですよ!私もします!!』
中「いい。たまには早く帰れ。」
『えー、本当にいいのに!!』
中「天気予報で夕方から雨って言ってたし今の内にとっとと帰れ。」
最近残業が続いた為こいつの体調が気になって仕方ない。
あまり寝てないんじゃないか、
ちゃんと飯食ってるのか、
そんなことばかり頭の中で駆け巡る。
またこの先、仕事が立て込みそうなので、
休ませれるときは休ませてやりたい。
本心を言えば、Aと一緒に居たい。
だが上司として体調万全な状態で、
解剖や仕事に臨んで欲しい。
…昼、こいつが俺にしてくれたみたいに。
だから俺は自分の気持ちを押し殺し、
「俺の言うことが聞かないのか?」
『ぎゃ!は、はい!!分かりました!!
…では、お言葉に甘えまして。お疲れ様でした中堂さん!!中堂さんも遅くならないようにー!!!』
いつもの笑顔で帰る準備をするA
お前が言うかそれ。
ミ「そーそー中堂さんに仕事全部任せちゃって、Aは、さっさと帰りな〜」
中「おい」
夕「お!早く終わったということは〜?
彼氏今日帰り早いの?」
『……。そ、そうなんですよ〜!!!
久々会うから、今日は夜ご飯作って待ってようかなって…。』
えへへと笑うA。
三澄と東海林は、きゃー!!とか相変わらずラブラブじゃーん!とかバカみたいに盛り上がっている。
久部は相変わらず、元気いいですねお二人共とか呑気なことを言っている。
中「…。」
Aには彼氏が居る。
あいつは……幸せなんだ。
あいつが幸せなら、笑ってさえ居てくれるなら、
俺はそれで構わない。
あいつと、どうこうなりたいだなんて思ってない。
でももし、Aに何かあったなら、
俺は真っ先に
お前を助けにいく。
『それじゃあ、お疲れ様です!!』
ミ、夕、六「「「お疲れ様〜!」」」
『…中堂さん!お疲れ様でした!』
「…おう、気を付けて帰れ。」
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夢充(プロフ) - Ericaさん» 初めましてー!コメントありがとうございます!わぁあ!嬉しいお言葉、痛み入ります…(>_<)これからも楽しんで頂けるよう精進します!また読んであげて下さい!! (2020年9月12日 1時) (レス) id: ea837440b3 (このIDを非表示/違反報告)
Erica(プロフ) - 初めまして。ニヤニヤしながら一気見しちゃいました。これからも楽しみにしています。 (2020年9月9日 18時) (レス) id: 5d04287811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢充 | 作成日時:2020年8月19日 17時