＃4 ページ16
「なか、む.........」
ぶるっくはこの惨禍に拳が震えた。
体中から溢れ出る血が、床を染め上げていく。ダメ、これ以上出血させたら死んでしまう。
能力者はある程度、能力で細胞分裂速度を上げて自己治療が出来るような体質になっているが、これだけの負傷を負っていれば到底治療も間に合わない。
早くしないと、なかむが。
「う......ごけ、...おれ.........」
なかむから絞り出された微かな声が、まるで最後のうめきのように聞こえた。動かなくなったなかむを見て、焦りと同時に沸き上がる憎悪。
＿＿＿＿＿＿許さない。
「...っあぁああぁぁあｧ!!!!」
＿＿刹那、もの凄い爆風が起きた。
ぶるっくの足から吹き出る炎の重量に耐えきれず、床が音を立てて歪み始める。髪は逆立ち、キッと睨み付けた瞳は＿＿黄色く染まっていた。
ぶるっくは剣を投げ捨てると、両手両足を炎で包み込んで駆け出した。
ぴくとは剣を次々に振り回して嵐を送るが、右に左にかすりもしないで避けられていく。
「くっそ、上級の炎のくせに...！」
恐ろしい勢いで間合いをつめられると、ぴくとは歯ぎしりをすれば自己防衛のために自身を嵐で包んだ。これなら接近戦を挑まれることもないだろう、そんな事を思っていた矢先、深緑の嵐に赤いものが混ざり始めた。
「っ、炎 ... !!」
嵐の外側では、ぶるっくが次々に炎を生成しては嵐に放り込んでいた。ぴくとを取り巻く嵐に炎が同じように取り巻き、このままでは焼け死んでしまう。
ぴくとは舌打ちをならせば、嵐をすぐに消した。
コイツ、こんな黄色い目をしていたか？
ぴくとは視界に捕らえたぶるっくの瞳を見ると、その殺意にゾッと鳥肌が立つのを覚えた。
本能が言っていた＿＿「殺される」
一か八か、ぴくとは嵐の剣を再び握りしめると、正面から飛び込んでくるぶるっくに矛先を向けた。そして床を蹴りつけると、ぶるっくに向けて剣を振り下ろした。
嵐を伴って振り下ろす剣に威力が増した。いける、殺せる。
ぶるっくの髪に嵐の剣が振れた、その時＿＿＿
「
「え？」
目の前から、ぶるっくが消えた。
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CA(プロフ) - かりんとうさん» コメントありがとうございます。そう言って頂きとっても嬉しいです!(^^) ゆっくり更新となりますが、私なりに頑張って番外編を制作中ですので、機会があればそちらもよろしくお願いします。最後まで閲覧ありがとうございました!! (2020年3月14日 0時) (
レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう - めっちゃ天邪鬼面白かったです!番外編楽しみにしてます！CAさんのペースで更新お願いします！(語彙力ない) (2020年3月13日 23時) (レス) id: dd325e7063 (このIDを非表示/違反報告)
CA(プロフ) - (名前)SOSORARAさん» コメントありがとうございます。受験お疲れ様でした!(^^) コラボ中心に更新ですが、たくさんのお声があって作成に至りました。近日公開ですので、よろしければ是非!! ( ´ ` ) (2020年3月11日 16時) (レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
(名前)SOSORARA(プロフ) - 天邪鬼また新しい話が読めるので嬉しいです！！私も今日受験が終わったので、それとこみで本当に好きな話なので待ってます(*'▽'*) (2020年3月11日 15時) (レス) id: 9690945b39 (このIDを非表示/違反報告)
CA(プロフ) - らいら@金春色さん» コメントありがとうございます。「Fin」には本作で伝えたかったことを詰め込んで書きました!(^^) 番外編、更新速度は落ちるかもしれませんが頑張ります! 閲覧ありがとうございました! ( そうです、キャビンアテンダントです笑 ) (2020年3月7日 10時) (レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
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