◆ 本物ト偽物 ページ15
どういうことだ、これは。
眼前の光景に呆気にとられながらも、大樹の陰にぶるっくとシャークんは身を潜めた。チコラの実は手元にある。彼らは木の実を採集して帰る途中、政府組織に出会ってしまったのだ。
目の前を警戒しながら歩いて行く政府組織は、段々砦の方向へ向かって行っている。ざっと五人くらいだ。シャークんはどうしようかと、必死に頭を回転させた。
「ねぇシャークん、これってヤバいんじゃないの」
「コイツら多分政府の奴だ。砦の方行ってる･･･どうする」
今手元にあるのは木の実、弓矢、この二つだ。普通の人間だったら弓矢だけで簡単にやってのけられるのだが、銃を携帯している政府組織だと無理に等しい。
「能力使う？」
「･･････でも･･･」
できれば同じ生命なのだ。同じ命の重さなのだ。弓矢でも、能力でも、殺したくないのは能力者誰もが思っている。
「･･･使っても拘束程度だ。最悪の場合は･･････しょうがない」
シャークんの言葉にぶるっくはこくりと頷くと、二人は素早く作戦を立てて別々の方向を向いた。
作戦はこうだ。
まず手元のチコラの実を政府軍の後ろに投げる。多分奴らは物音で反応して、一瞬後ろを向くだろう。その間にシャークんは彼らの背後に回り込む。そこでシャークんの能力を使い、ツルで彼らを拘束。
ざっとこんな感じになる。ぶるっくは弓矢でエイムを合わせ、彼らの持っている銃器を手から打ち落とすのが目的だ。
「行くよ」
そう言えば、ぶるっくはチコラの実を奴らの後ろに投げた。ガサッと小さな音が鳴った。
「何だ」
「いえ、物音がしたもので」
狙い的中だ。彼らは全員後ろに銃口を向けた。そしてじっくり観察する。彼らの背中からは、ネズミ一匹たりとも逃がさない気配がした。
その時だった。
「解」
シャークんが能力を解放するのと、政府軍が後ろを向くのは同時だった。
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CA(プロフ) - クロウさん» コメントありがとうございます。直球なお言葉、とても嬉しいです...!! これからも読者様に楽しんでいただけるような作品を作っていきたいと思います、今後ともよろしくお願いします! (2020年4月28日 11時) (
レス) id: 8d937f2b1a (このIDを非表示/違反報告)
クロウ - 僕この話好きです！ (2020年4月27日 23時) (レス) id: 832b7f5fb6 (このIDを非表示/違反報告)
CA(プロフ) - green naverさん» コメントありがとうございます。個人的に大好きな実況者様方で書かせてもらってます! 能力戦は難しかったりもしましたが...笑 楽しんで頂けたら何よりです、応援ありがとうございます!(^^) (2020年2月26日 18時) (レス) id: 4ca6b68f3a (このIDを非表示/違反報告)
green naver - 面白いですね！特に我々ださんだけでなくミナツドさん方も出て来ているんですね！戦い途中など、分かりやすかったです！今後も頑張ってください！ (2020年2月26日 17時) (レス) id: 0ae479fb97 (このIDを非表示/違反報告)
CA(プロフ) - もみぢさん» コメントありがとうございます。お気づきになりましたか･･･そうです、ついに後半からはあの方々が出演致します･･･笑 ここからはアクションが多めとなりますので、今後ともよろしくお願い致します！ (2020年1月14日 20時) (レス) id: 44e41f1df7 (このIDを非表示/違反報告)
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