inポアロ ページ8
安室side
己の容姿の良さは十二分に自覚をしているが今日はどうも分が悪い。
いつもなら忙しくも静かな、比較的働きやすい時間なのに今日は違うらしい。
「安室さんって彼女とかいないんですかー?」
「好きなタイプってありますか?」
「ははっ彼女なんていませんよ」
「きゃー」と語尾にハートでもついてそうな甲高い声にポーカーフェイスの下でげんなりする
カランカラン
「いらっしゃいませー!」
来店を伝えるベルに反射的に笑顔を振りまく自分に呆れながら新たなお客に目を向けてつい、固まった
「うわ、またいるの安室さん…」
「コナンくん、知ってる人なの?」
猫かぶりを放置したコナンくんに声をかける女性
「(こんな綺麗な人見たことない…)」
真っ白で透き通る肌にバランスのとれた手足、何より流れる銀髪に色眼鏡越しの瞳に釘付けになった。
先程まで自分に群がっていた女性客も息を呑んでその女性を見つめている。
「……すごい目線を感じるんだけど何か変かな?」
「あはは、別に変じゃないよ」
全然分かってないなって顔で話しかけるコナンくんに我に返る。
「いらっしゃいませ、お好きな席へどうぞ!」
ちゃんと笑顔をつくれているだろうか、と心配になるほど自分はいま舞い上がっている
「ありがとうございます。コナンくんどこがいい?」
「僕カウンターがいいな!」
「足届くの?」
「……お姉さんってたまに辛辣だよね」
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作者名:朱狐 | 作成日時:2018年4月27日 14時