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*
あータグ、そうだ。
「こちらこそありがとう。
みんな千切られてて、サン君とジョンホ君以外は未だに切れ端見つかってないから……助かったよ。」
「ですよね。
聞いてるかもしれないんですけど、俺ジョンホと一緒に眠ったんで1回アイツに能力で逃がしてもらったんですよ。ヒョンの能力に穴開けて。
そんで戻ったらその間にイェジュニヒョンが俺のタグ破ってたんで、ヒョン止めて先回りして、近くに眠ってたヨサンイのだけ俺が手の中に隠してたんですよ。」
ちなみに俺のはシャワールームの排水口に詰まってましたよ、と洗濯機にかけられたようなヨレヨレの紙が掲げられる。確かに水が流れにくいと思っていたが……もっと確認しておくんだった。
もう消えかけているがギリギリ『OYOUNG』と読める。ただこれを見つけても切れ端が水に溶けているため分からなかっただろう。
「……ところで、オッパのことを『止めてた』って。ウヨン君が時間を止める能力の人?」
「いや?
俺のも似たようなことはできますが、ホンジュンイヒョン程強くはないです。
俺の能力見たい?ヌナ。」
なるほど、ではホンジュンという人を探し出すのが1番早いのかもしれない。
それにしても、彼の能力か……単純に気になるし、彼も見せてくれるようだ。
何より、その表情が見せたいと物語っている。
うん、と頷いたところで食事室に辿り着いた。
「あ、ヌナおはようございます。ウヨンアも、おはよう。」
「お、サナおはよ。じゃ丁度いいから見ててくださいヌナ。」
テーブルに缶詰を並べているサン君に向かって、彼は指をフレームのように形作り、それ越しに彼を覘いた。私にはさっぱりだがサン君には伝わったようで困惑したように目を見開いた。
「そんじゃサナ。
ヌナにいいとこ見せたいから……『どうぞそのまま、1・2・3』。」
パシャ──とシャッター音のようなものを耳が拾う。
見るとサン君が白黒に変わり、目を見開いたまま彫刻のように動きを止めていた。
「これが俺の能力、『撮影』です。
ちなみにチェキカメラを使えば、物限定ですが写真の中に閉じ込めて、それを破るまで封じることができます。
ただ、人相手だと……」
「っもうウヨンア、急に能力向けないでよ!」
心臓に悪い、と聞こえてきたのはサン君の声。成程、時間制限があるのか……大体10秒位だろう。
「ごめん、でヨサンイ達は?」
「ヒョン達の様子見に行った。
そろそろヒョンもしんどいだろうからね。」
「……どういうこと?」
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Tie(プロフ) - 初めまして。ateez目的で読み始めましたが、(地球滅亡の方と共に)とても好みの作品で1作目から何周もしています。もう更新されることは無いかもしれませんが、こんなに面白い作品を作ってくださりありがとうございました。楽しく読ませて頂きました。 (2022年9月3日 17時) (レス) id: 031775e238 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かまみのさん» 初めまして、お褒めの言葉をありがとうございます。更新やレスポンスにお時間が開いてしまいすみません。本編終了後にはもっとじっくり彼らとの小話も書いていきたいですね……!コメントありがとうございました! (2020年10月10日 21時) (レス) id: 2ace97a462 (このIDを非表示/違反報告)
かまみの(プロフ) - めっちゃ面白い!NCT好きだから出てきて嬉しい (2020年9月2日 23時) (レス) id: 30d38f5d7d (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - オンマさん» 初めまして、温かいコメントをありがとうございます!最近忙しくて、前のように頻繁に更新できるかは分かりませんが頑張りますね!私もハマっているので同じ趣味の方がいらっしゃって嬉しいです^^ (2020年5月7日 1時) (レス) id: 959b48d95f (このIDを非表示/違反報告)
オンマ(プロフ) - はじめまして。 この話を見つけてイッキ読みしました^^ のめり込んでいます。 面白い。 頑張ってください。 私は、ATEEZにハマっています。 (2020年5月6日 21時) (レス) id: 51e1e6ee34 (このIDを非表示/違反報告)
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