鳥肌立ちすぎて鳥になりそう ページ8
＊
油断した時こそ最大の命取り、相手の思う壺だと誰かが言った。
殺気なぞ容易に隠せてしまうものだ。
たとえそれが、人以外のものだったとしても。
｢――伏せて下さい!!｣
懐の銃に手をかけようとした所で、切羽詰まったように響いた声。言葉の意味を理解するよりも、身体の反応は早かったらしい。
暗闇に響く数発の発砲音。
鼻を掠めた火薬の匂い。
ドサリ、と地面に何かが落下したような音がした。
ゆっくりと顔を上げる。
呆けた表情をした仲間の一人と目が合う。恐らく俺も、同じような顔をしているに違いない。
｢――大丈夫、ですか。怪我人はいらっしゃいませんか｣
先程の緊迫した声とは一変、冷静さを保つかのように。淡々とした、それでまた気遣うような声が響く。
｢――…あぁ、問題ない｣
先程の余韻により、声こそ震えそうだったがその声に返答する。俺の声を聞いてか、幾人かが安堵のため息を零した。
比較的新しい、血の匂いが鼻をつく。そろりと背後に目を向ければ、無残にも急所を撃ち抜かれた骸の一つと目が合う。
この暗闇の中、僅かな気配を感じ取り、迫る敵を見事に地に伏せたというのか。
――只者では無い。
｢…いやぁ〜…ホンマ容赦ないで、Aさん…｣
無能は、苦笑いを浮かべる。
｢え!さっきの全部、ネエちゃんがやったん!?｣
狂犬は、純粋に驚いてみせた。
｢……うわぁ、全部即死やん……｣
書記長は、冷静に分析する。
｢ホンマや!これヘッドショットってやつやろ!?｣
不人気は、興奮気味に亡骸を眺める。
ある者は固まり、ある者は興味深げに。各々が思い思いの反応を示した。
……さて。
｢…A…さん、だったか?こちらへ来てくれないか｣
彼女の姿が見えなくては始まらない。
“こちら側”に迎える準備は整っている。
｢え…いや、私は…｣
｢ええからほら、そんな所で突っ立ってないでこっち
有無を言わさず、仲間の一人……脅威が彼女を呼ぶ。彼もまた、彼女に興味があるのだろう。
土を踏む音が間近になった頃、それはあらわになった。
僅かな灯に当てられ、彼女はその姿を見せた。
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うゅ - いつまでも更新待ってます！ (2019年7月6日 2時) (
レス) id: cb2d6bad92 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - もふまる。さん» ありがとうございます！好きなものの組み合わせは最高ですよね！ (2019年6月13日 1時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
もふまる。(プロフ) - わぁお。好きなもの×好きなものは最高だな。続き待ってます！ (2019年6月13日 1時) (レス) id: 3071cca8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - うゅさん» ありがとうございます…!!ようやく初コメが!!((好みだと思って下さって本当に嬉しいです！更新頑張ります！ (2019年3月24日 14時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
うゅ - 初コメ失礼します! こういうのめちゃくちゃ好みです! 更新がんばってください！ (2019年3月24日 13時) (レス) id: 147b122877 (このIDを非表示/違反報告)
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