ピンチ時にヒーロー()が駆けつけるのはテンプレ ページ3
＊
｢お怪我はありませんか?｣
そう言って手を差し伸べる姿は、まさに
_____
｢こっち来ん…うわあああああっ!?｣
｢大先生!!｣
目にしたのは、ガラガラと悲鳴と共に落ちていく人の姿。高さからして落ちたらひとたまりもない。運がよくて大怪我だろう。
私は、本能のままに手をかざしていた。
_____
｢こっち来ん…うわあああああああああああっ!?｣
｢大先生!?｣
ぐらりと傾いた身体。不味いと思って無けなしに伸ばした手が捕らえたのは空気のみ。
ロボロの声が聞こえる頃には、最早足すら地面についていなかった。
落ちてますねえ確実に!!←
人が落ちて死ぬ高さってどれくらいだったっけ…
脳は自身への死を警告していた。が、危機的状況にあるにも関わらず意外にも冷静な自分に驚いた。
｢(死ぬのか、僕?開始早々死ぬって何処のコ○ンだよ。
いや……そもそもロボロが敵を連れて来なかったらこんな事にはならなかったワケで――)｣
これで死んだら未来永劫ロボロの一族呪おうそうしよう。40代で毛根が死滅するやつでいいよな。寧ろ一生童貞で一族消滅しろ。あ、あいつ童貞だったわ。
復讐にしてはクソダサい内容を思い浮かべていた時。
落下速度が緩まった。というか、止まった。
｢…え…?｣
ギュッと閉じていた目をそっと開けば此方を驚いたように見る雑面。
と、その背後から猛威を振るわんとする敵――っておい。
｢………ロボロ、後ろ!!｣
｢っ、しまっ…｣
ダメだ、間に合わない。諦めの境地に入りかけた、そんな時だった。
風を感じた。
――ザシュッ
生々しい音と共に倒れていく敵の身体。ロボロのものではない汚ぇ断末魔。それらが完全に消えた頃、地面を踏む音が近付いてきた。
ふわりと浮く身体。
やがてそれは、僕が今一番恋しいであろう地面へと下ろされた。
恐る恐る身体を起こしかけた僕に、スっと手が差し伸べられる。
大きさ的にロボロのものではない。
細くて、綺麗な手。
｢お怪我はありませんか?｣
淡々とした、少々低めの声に顔を上げる。
――緑と茶色。
混濁した瞳が、僕を映す。
これは僕の錯覚に過ぎないのだろうが。
その時ほど、さながら彼女が
｢あの、大丈夫ですか…?｣
｢ｴｯｱｯﾊｲ｣←
だからこそ、差し伸べられた手を取るのが遅れてしまったのはそのせいだと言っておく。
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うゅ - いつまでも更新待ってます！ (2019年7月6日 2時) (
レス) id: cb2d6bad92 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - もふまる。さん» ありがとうございます！好きなものの組み合わせは最高ですよね！ (2019年6月13日 1時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
もふまる。(プロフ) - わぁお。好きなもの×好きなものは最高だな。続き待ってます！ (2019年6月13日 1時) (レス) id: 3071cca8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - うゅさん» ありがとうございます…!!ようやく初コメが!!((好みだと思って下さって本当に嬉しいです！更新頑張ります！ (2019年3月24日 14時) (レス) id: b62f39a03d (このIDを非表示/違反報告)
うゅ - 初コメ失礼します! こういうのめちゃくちゃ好みです! 更新がんばってください！ (2019年3月24日 13時) (レス) id: 147b122877 (このIDを非表示/違反報告)
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