第三十一話、伝わらなくても ページ33
「言い残すことって聞こえたのはオレの幻聴ッスかねぇ？」
「いいえ、しっかりと聞き取りました」
例の怖い笑顔崩さずにを少しずつ近づいてくるジェイドさん。
それでも一歩ずつ離れる。
あれ、デジャヴ……気のせい？
「ってかそもそも何でオレが怒られなきゃ……」
「あ……ジェイドさんも度々私を横抱きにしてくるんですよ」
怒られる原因に繋がりそうなことを言う。
何も答えになっていないだろうが。
実は過去にも何回かこのようなことがあったのだ。
「あと最近ジェイドさんが病んでいる気がするのは私だけですか」
「それ今だけだったりしないッスかねぇ」
「……多分今だけですね」
そうコソコソと話をしていた。
話しながら後ろへ少しずつ下がる。
が相手は身長１９０�僉�
直ぐに追い詰められる。
二人とも身長は低い方なので。
自分の身長を呪う。
「おや二人で何を話しているのですか？」
「いえ……私たちはただバイトをしたいなと」
相変わらず笑顔の圧がすごいですね。
その圧のせいで片言になる言葉。
が、この言葉に意外にも驚かれた。
足を止め、不思議そうな顔をしてこちらを見る。
顎に白い手袋の手を当て、何かを考えているようだ。
「私たちとは？」
「え？ ラギーさんも……」
急にそんなことを言われ、驚いた。
どこかの物語にありそうな、「最初から誰もいなかった」なんて笑えない。
しかし、横には彼がしっかりといるし、
そもそもジェイドさんも、ラギーさん、と言っていたのを思い出した。
安心して肩をなでおろす。
では何の事だろうと思い、改めてジェイドの方を見るA。
次いでラギーの方も見ると、彼は少しあたふたしていた。
ジェイドの綺麗な声がその理由を告げる。
「ラギーさんは今日シフトは入っていませんけど____」
「わぁぁぁ！！ そうだ、オレ、この後用事が！」
ジェイドの声にかぶせたわざとらしい言い訳。
そして気付くと彼はもう私の横にはいなかった。
ラウンジの直ぐ外の廊下を早足で歩いていた。
こちらを振り向いたラギーと目が合う。
立ち止まって口パクで何か言っているがよくわからないままバイトへ移る。
「『好きだ』なんてあの子の前で言えねぇッスよ……」
「ラギー？ 勝手に人の
「んなことわかってますよ、レオナ先輩」
きっと伝わらなくていいんだろうな。
第三十二話、眠気に勝てた日のこと→←第三十話、やはり双子は似るもので
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凛雪(プロフ) - ヒバナさん» いつか来るってわかってたけども帰れ← お気に入り登録はありがとう← (2020年7月11日 21時) (
レス) id: b7b3ee48e0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバナ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったのと、凛雪の好み詰め込んでんなぁって思ったのとヴィル様出してくれてマジ感謝←お気に入り登録しとくね〜← (2020年7月11日 21時) (レス) id: 4ed4c826df (このIDを非表示/違反報告)
凛雪(プロフ) - ゆきなさん» 本当ですか！？ 私もフロイド好きです！ 性格など頑張りますね。 (2020年4月17日 9時) (レス) id: 21ba262ac5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - フロイド好きです！ (2020年4月17日 2時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
凛雪(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます！ ラギー君です！ 口調とか頑張ってます… 読んで下さりありがとうございます！ (2020年4月16日 16時) (レス) id: 58b35323d4 (このIDを非表示/違反報告)
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