第十八話、美しい女王とライオン ページ20
「レオナさんです」
「は？」
「ひぃ…」
これは付けた相手が悪かったとしか言いようがない。
ヴィルはレオナのことをかなり嫌っている。
会ったら愚痴を聞かされるのも少なくないほど。
顔だけは良い、といつも言っているが
「ヴィル様はそう言いますけど…案外優しかったりしますよ…？」
「アンタもねぇ…男の前でなんでそんなに油断してるの」
そう言われて考えると、先程のハンモックでの事件も油断して彼に近寄ったからだ。
確かに全て自業自得ですね…私が悪いんですね…
ため息をつくAを見て、つられるようにヴィルもため息をついた。
「そろそろ戻ります…皆さんに迷惑をかけてはいけないので」
と言って立ち上がるも、ぐい、と腕を引っ張られて座らされる。
嫌な予感と何だという疑問が絡み、思わず彼の方を振り向いた。
瞬間、肩に指が当たってソファに押し倒され、彼がAの上に覆い被さった。
混乱する思考を静めてなるべく冷静に考えて口を動かす。
他の人が見てます、とできる限り小さな声で言ったが辺りの騒音に掻き消され伝わらない。
「ほら、また油断してるじゃない。
この学校の誰かといるときは常に警戒心を持ちなさい。誰であってもよ。
アタシも男なんだから、ね？」
耳元で忠告されたが、心臓の音のせいで内容は頭に入ってない。
消えそうな声で返事をする、いや本当に消えた。
紅潮した頬を手で隠してから思考を纏めて、気付いたのは矢張り自分の仕事。
それに続いて、本当に行かないと、という焦りが湧いてくる。
覆い被さる彼の胸をトントンと叩いて離れて欲しいと言えば
素直に聞き入れてくれるところも流石ヴィル様だ、と思う。
他数名の思い付く人は全く退かないと勝手に考えているだけだが。
今度こそ戻ろう、と思ったが、ごめん、ちょっとだけ、とまた引き留められる。
なんですか、と少し怒りっぽく言ったが、それをてきとうに流す彼、矢張り流石だと思う…？
急がないと怒られると思って焦りが強くなった、直後、
彼の細い指が再度Aの細い首筋に触れた。
___その時。
「お客様、それ以上は別途料金がかかりますので」
後ろへ無理矢理腕を引っ張られ、声の主の方へと方向転換させられて、
勢い余ってその人に飛び込むような姿になった。
でも、身長が高すぎるのでびくともしない。
「支配人に直接話を通して頂けませんか？」
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凛雪(プロフ) - ヒバナさん» いつか来るってわかってたけども帰れ← お気に入り登録はありがとう← (2020年7月11日 21時) (
レス) id: b7b3ee48e0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバナ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったのと、凛雪の好み詰め込んでんなぁって思ったのとヴィル様出してくれてマジ感謝←お気に入り登録しとくね〜← (2020年7月11日 21時) (レス) id: 4ed4c826df (このIDを非表示/違反報告)
凛雪(プロフ) - ゆきなさん» 本当ですか！？ 私もフロイド好きです！ 性格など頑張りますね。 (2020年4月17日 9時) (レス) id: 21ba262ac5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - フロイド好きです！ (2020年4月17日 2時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
凛雪(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます！ ラギー君です！ 口調とか頑張ってます… 読んで下さりありがとうございます！ (2020年4月16日 16時) (レス) id: 58b35323d4 (このIDを非表示/違反報告)
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