step19 ページ19
Kentaro side
安井「ねえ、モロ。」
諸星「どーしたの。」
安井「何か最近俺おかしいかな？」
諸星「……え？」
……いかんいかん。
何も言わずにこんなこと聞いても意味わかんないだけだ。
案の定、楽屋で自分の楽器を磨いていたモロは、俺の顔を見てポカンとしていた。
諸星「なになに、謙ちゃんどーしちゃったの笑」
安井「いや、何かさぁ、最近俺ぼーっとしてない？
みゅーとも俺のこと見てニヤニヤしてるしさぁ。」
諸星「あー………確かに？」
どうやらモロも薄々感じてはいたらしい。
諸星「もしかして、恋？笑」
そんなモロの言葉を聞いて俺の頭に浮かんだのは、何故か８歳下の強がりな女の子の顔で。
安井「……いやー、ないわー笑」
諸星「何だよー、面白くないなー笑」
てか何でAちゃんの顔が思い浮かぶんだよ。
流石におかしいだろ……。
諸星「俺、謙ちゃんが本気で恋してボロボロになって俺に相談しに来るのをずっと楽しみにしてるのになー。」
安井「何でそんなこと楽しみにしてんだよ笑」
そういや、雑誌でもこんな話したな。
そんなこと本当にあるかなぁ……。
安井「てか、さっきからずっとモロと２人だけど、他のメンバーどこ行ったの？」
諸星「俺に聞かれても……。」
Love-tune７人の楽屋のはずなのに、さっきから何故か俺とモロしかいなくて。
他のグループの楽屋とか行ってるのかなぁ。
安井「どこいるんだろ。
ちょっと探して来よっかな。」
諸星「え"っ……。
す、すぐ戻ってくると思うけどなぁ。」
安井「何でそんなにモロが動揺してるの笑」
何故か様子のおかしいモロを置いて、楽屋から出ようとすると。
ガチャッ
森田「ただいまー。
って、やっすー？どこ行くの？」
安井「あ、みゅーとおかえり。」
電話か何かしていたのか、片手にスマホを持った美勇人が楽屋に戻ってきた。
諸星「今丁度謙ちゃんが『みんながいなくて寂しいから探しに行くー』って言ってたところ。」
安井「そんなことは言ってない笑」
森田「えー、何それやっすー可愛い笑
みんなはコンビニ行ってるだけだから、そろそろ帰って来るんじゃない？」
安井「あ、そーなんだ。」
じゃあいいや。座って待っていよう。
数分後、本当にコンビニ袋を持ったみんなが帰ってきて。
長妻「萩谷くん！何やってるんすか？」
森田「あっ、バカ！がっちゃん急に立ち上がったら！！」
長妻「うわぁ！ジュースこぼした！！」
……やっぱり、静かなままが良かったかも。
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作者名：綺羅 | 作成日時：2017年6月1日 23時
