. ページ18
Aside
コウ君、鬱陶しそうだったな。
ユキの後を追いながら先程のやり取りを思い出してくすりと笑う。
私を煽るつもりで言ったらしい言葉が、逆に私を元気にさせてしまう。
さぞ煩わしい思いをしただろう。
お姉ちゃんに勝とうだなんて100年早いですよーだ。
そんなことを思いながら、私は病室に入った。
「(お姉ちゃんは最強、だからね。)」
・・・
「あ、やっと来た」
「ごめんごめん」
「もう…おかげでさっきリツに怪しまれたよ…」
「えぇ…何で?」
「これを持ってた時に、ちょうど話しかけられて…」
ユキが見せてきたものは、睡眠薬だった。
既に2、3錠使われている。私ならともかく、リツちゃんなら疑いたくもなるだろう。
「あー……うん。ごめんね」
「まぁ…もう良いけど」
「ユキが優しい…!」
「ちょっと、髪が…!!」
よしよしー!と帽子の上から髪を撫でるとユキは慌てて帽子を押さえた。
でも私、ユキが押さえた帽子の下で笑ってるの知ってるからね。遠慮はしない。
「さて…あとは何かあった?」
「あとはこの2つがあったよ」
「お、輸血パックに、注射器のケースだね。しかも注射器は1本使用されてる」
これは、だいぶ。
真実に近づけている気がする。
その時だった。
不意に狼裁判開始の放送が流れる。12時間が経ったのだ。
「準備はいい?ユキ」
「うん。姉さんも大丈夫?」
「モチロン」
私たちは、ゆっくりと会場へ向かう。
2人で足並み揃えて。狼裁判へ。
さあ、狼に知らせてやろう。
霜月姉弟の実力を。
161人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤノ(プロフ) - 鈴錬さん» ありがとうございますー!これから頑張ります^_^ (2018年5月27日 20時) (レス) id: 090e21dff8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴錬 - 続編がッ…楽しみすぎるッ…!! (2018年5月27日 19時) (レス) id: 28c60ad67a (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます!!これからも頑張っていきます…!!(≧∀≦) (2018年5月26日 18時) (レス) id: 6c09e3d638 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - アヤノさん>>ありがとうございます!!今回もとても凄かったです!!続き楽しみにしてます! (2018年5月26日 18時) (レス) id: 3a8da8a787 (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - さくらさん» コメありがとうです!これからちょくちょく絡ませていきます…!! (2018年5月25日 7時) (レス) id: 6c09e3d638 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アヤノ x他1人 | 作成日時:2018年5月14日 21時