青のSP ～愛を求めた少女～ 2 (ページ4)

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8話 3 ページ4

夢主side

水野「でも自分が叶えられなかった夢を子ども達に押しつけなんてダメでしょ？土日練習なんて、」

浅村「あ、でも土日の練習は生徒達からお願いしたらしいですよ？」

水野「まぁでも、阿部先生の圧力に部員全員が無理と言えなかったのかもしれないしね」

柴田「え～？そうっすか？」

水野「だって、拒否したら怒られそうじゃない？」

でも、野球部は意外とやる気十分だし阿部先生にとくに恨みを持ってもないんだよなぁと思いながら体の向きを変えると阿部先生がいた。

『あ、』

完全に今の職員室の会話聞いてた、よなぁ。私がさっさと立ち去って裏庭のある方に逃げてくると、阿部先生もこっちに来ていた。

『職員室戻らないんですか？』

阿部「ん？あぁ、今戻ったら気まずいだろ」

『そっか、、あの1つ聞いてもいいですか？』

阿部「なんだ？」

『さっきの職員室の会話ってホントなんですか？でも、べつにプロになれる確率なんて、、』

沈黙が嫌で私が聞いてみると、予想外の回答が帰ってきた。

阿部「プロになれるかなれないかが全てでは無いと俺は思う。確かに俺はプロになりたかったが、なれなかった。でも今は、その時間が無駄だったとも思わない。
辛くても自分から逃げなかったという経験が今の俺を支えてくれる。俺はお前ら生徒に、たとえ負けても逃げない強さを知ってもらいたいんだ。」

『、、そうですか。ありがとうございました』

私は頭を殴られたような感覚だった。だって私は全てから逃げているのだ。

阿部「じゃぁ、俺はもう戻るな」

阿部先生はそう行って戻って行った。私は裏庭で空を眺めて色々頭を整理していた。

次の日に私はスクポリによびだされた。

『どーしたの？』

嶋田「お前のこと、調べさせてもらった。」

『は？』

嶋田「お前、児相で暮らしてた時に傷害事件を起こしたそうだな。」

頭の中で昔の記憶が蘇ってくる。まるでフラッシュバックのようでスクポリの話が上手く入ってこない。

『っ、そんなこともあった、、ね』

嶋田「お前やっぱり香理の件で関わってるんじゃないのか？お前がころしたんじゃ、」

『ちがう、ちがうよ。私は、、』

手を握りすぎて爪が食いんで血が流れていた。と、その時近くを通った浅村先生が声をかけてきた。

浅村「あの、嶋田さん先程校長先生が、って亜蓮さん血が出てるじゃない！」