検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:79,026 hit

9話 7 ページ18

夢主side

もうどれくらい走っただろうか、、私は岩がゴツゴツしている河川敷で足を止めた。

裸足で走ったため、足の裏から血が出ている。服をちゃんと来てるわけでもなく毛布で体をくるんでいるだけの姿だった。

もう、このまま消えてしまいたい。

不意にそう思うと、体が勝手に前に進んだ。川の中に足が入り、そのまま突き進んでいた。そして、もう私の腰らへん位まで水が到達した時だった。

?「おい!!!!!」

そう聞こえたと思った数秒後、私の腕が後ろに引っ張られて私の足はとめられた。

嶋田「何してんだ!!」

『っ、いたい、』

私の腕を掴んでいるスクポリの手の力がとても強くて私は顔を歪めた。

嶋田「死んだら全て終わりなんだぞ!?」

『っ、だったら終わってしまえばいい!おわって、、楽になってしまいたい、』

浅村「亜蓮さん、、」

いつの間にか到着いていた三枝さんと浅村先生の声が聞こえた。皆が私を驚いたように見ているのに気づき、不意に頬を触ると私の目からは涙が溢れ出ていた。

嶋田「お前、」

『私が消えたって悲しむ人なんていない!“疫病神”の私なんて元々存在してはいけなかったの』

勝手に口が動いた。そして、次の瞬間私の視界が真っ黒になった。

一瞬理解に追いつけなかったが、スクポリが私の頭を包むように抱きしめていたのだ。頭上からスクポリの声が聞こえてきた。

嶋田「バカかお前は。周りをよく見ろ!三枝、浅村先生、学校のやつら、、お前が死んだら悲しむやつなんていくらでもいる!血の繋がりだけが全てじゃない。視野が狭いんだよ!」

『、、、』

だんだんと私を抱きしめているスクポリの手が強くなっていく。でも、苦しくは感じなかった。そして、黙ってしまった私を横抱きにして川から出た。
直ぐに三枝さんと浅村先生が近寄ってくるのがわかる。

嶋田「三枝、こいつを少し頼む。」

三枝「はい」

ちゃんと周りの音や声は聞こえているのに、自分から声を発しようと思うことが出来ずに黙って俯いていると、急に目の前に三枝さんが来た。

三枝「Aちゃん、、、」

三枝さんはスクポリと違って優しく私を抱きしめた。そして、私にしか聞こえないくらいの小ささで呟いいた。

三枝「ごめん、ほんとにごめんね、、」

“なんで貴方があやまるの?”そう言おうとしたが、上手く声を出すことも出来ずに遠のいていく意識に体を委ねた。

9話 8→←9話 6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 5.8/10 (362 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
357人がお気に入り
設定タグ:青のSP , 夢主 , オチ未定
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

響樹(プロフ) - 初めまして!更新楽しみにしています👏🏼 (2021年10月3日 16時) (レス) @page36 id: 53b076c6ee (このIDを非表示/違反報告)
夕紀潤(プロフ) - あのー4話が抜けてるのですが…… (2021年8月23日 23時) (レス) id: 965750ff3e (このIDを非表示/違反報告)
セレアス(プロフ) - コメント失礼します。10話の4が抜けています (2021年8月23日 23時) (レス) id: dc784c0fe8 (このIDを非表示/違反報告)
Kanon(プロフ) - 更新キターー! (2021年8月18日 11時) (レス) id: c19e3c07b8 (このIDを非表示/違反報告)
Kanon(プロフ) - やった( ; ; ) (2021年8月7日 23時) (レス) id: c19e3c07b8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ウルフ | 作成日時:2021年4月6日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。