six years ago -16 ページ38
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そっと振り返れば相葉さんが悲しそうに、けれど薄く笑っている。
「そうですか？普通だと思いますけど」
「ううん。優しいよ、温かいし。すごく…嬉しい」
「よかった。じゃあ、待っててくださいね」
「うん」
これくらいで喜んでもらえるならなんでもするんだけど。
きっと私ではあの相葉さんの表情を晴らしてあげることはできないんだろう。
それはちょっとだけもどかしかったけど、気にしないことにして厨房へ向かった。
温めたビーフシチューを持ってロビーに戻る。
相葉さんは暖炉の前に置かれた椅子に座って暖を取っていた。
「お待たせしました、どうぞ」
「ありがとう。…あれ、こっちは？」
「ホットミルクです。外、寒かったかなと思って」
「そっか…ふふ、ありがとう」
さっきより少し赤みを取り戻した顔で笑うと相葉さんはビーフシチューに口をつける。
時折パンをちぎって口に入れては、飲み込んでホットミルクを口にする。
そうして半分程食べたところで、ふいに相葉さんの丸い目から丸い雫がぽろりと零れ落ちた。
「！」
「あれ…なんだろ……もしかして俺、泣いてる？」
ぽろぽろと涙をこぼしながら相葉さんが私を見た。
その顔には笑顔が浮かんでいるのに、目からは雫がこぼれている。
ごしごしと目元をこすった相葉さんは唇をゆがめて笑いながらパンをビーフシチューに沈めて勢いよくかぶりついた。
「おかしいな……ビーフシチューが美味しいから泣けてきたのかな」
笑い飛ばそうとしたのかもしれない。
震える声が私の鼓膜を揺さぶった。
ぎゅっと唇を噛んだのは、どうしてあげることもできない自分がやるせなかったから。
私がここでどんな言葉を並べても、たぶん相葉さんの涙の原因を拭ってあげることはできないんだろう。
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iCHiKA(プロフ) - ともさん» ですよね〜。姿がわからないからこそ、みたいなところもありますので想像しながらモヤモヤしていただけたらと思います、笑 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 相葉ちゃんの奥さん…めちゃくちゃ気になる(￣▽￣;) (2021年2月22日 22時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - ともさん» ともさんいつもありがとうございます！ですよねー、私もそう思ってます。いずれ変化もやってくるので、そのときをぜひのんびりお待ちくださいませ。 (2021年2月15日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - あぁーもぉー相葉ちゃんを悲しませる様な彼女とは別れちゃえば良いのに！にのちゃんの言うように…相葉ちゃん振り回され過ぎ… (2021年2月13日 8時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年12月25日 12時
