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あの言葉の後すぐ、しのぶはカナヲちゃんに稽古をつけに行ってしまった。



え、人に聞いといて途中でどっかいくって酷くない?


まだ全然話してないんですけど??




まぁ、柱だし、忙しいのは分かるんだけどね。



ほんといつ休んでるんだろうね。



いつか過労死しそうでお姉さん心配だよ。



「·····しのぶのために疲労回復か、安眠の薬でも開発しようかな。

あ、それで思い出した。そういえば何個か薬草が無くなりかけてたんだった。」



ちょうどやる事ないし、重体の隊士もいないから、今のうちに他の備品も含めて在庫確認でもしとこうかな。


残っていたお茶を飲み干し、よいしょっと立ち上がった時だった。





「おお!ここに居たのか!探したぞ!」



大きな声に振り向けば、開けっ放しの入口の扉から見えたのは、炎をかたどった羽織を着た、ガタイのいい男の人。



来客····?



「貴方は確か···煉獄さんでしたっけ?怪我····では無さそうですね。どうしたんですか?」



「うむ!傷に効く塗り薬を貰いにきた!前に貰ったものが無くなってしまってな。

先程、継子に稽古をつけていた胡蝶に会ったんだが、その事を話したら貴方が作ったものだと聞いてな。」


「あぁ、そうでしたか。」


だから来客を告げる声が無かったのか。


いくら隊士の療養所として病室まである蝶屋敷でも、まず第一にここはしのぶの家であるので、普段来客があった場合はだいたいアオイちゃんかなほちゃん達3人組が教えてくれる。しかし今回はそれが無かったので不思議に思ったのだ。



「今用意しますね。時間はそんなにかからないと思いますけど、まぁお茶でも飲んで待ってて下さい。」


「うむ!では有難く頂こう!」





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作者名:しゃも | 作成日時:2019年9月16日 10時

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