13話 ページ14
.
それからというもの、
タソガレドキ城の忍者隊にだんだんと心を許していった少女は笑顔が増えていった。一番のお気に入りは歳の近い諸泉らしい。
諸「A!そろそろ散歩に行こう」
『うん!』
あまり体を動かすことが出来ない少女、改めAは、諸泉の仕事が一段落した時間にこうやって城内を歩き回っているのだ。
いつでも城を出られるように、
タソガレドキの情報は見せないようにするなど、
いろんな配慮をしてもらっていることを知っているAは、タソガレドキの人達にとても感謝していた。
諸「随分歩けるようになったな」
『これも尊奈門さんのおかげですよ。』
まるで兄弟のように笑い合う2人は、
タソガレドキのちょっとした癒しとなっていた。
諸「Aは、怪我が治ったらどうするんだ?」
『……うーん、取り敢えず仕事を探すつもりです。
いつまでもここにいる訳にはいきませんからね』
そんなことない。
と言えない諸泉は、何も言わないまま、
散歩を続けた。
その日から数日後、Aは城を出て行く事にした。
ーーーー
.
雑「尊奈門に声掛けていかなくていいの?」
みんなが寝静まった頃、
白い狐のお面を被った少女が、タソガレドキ城の屋根で、空を見上げていた。
『……次にあった時には私達は敵どうしですし、
忍者である私は曲者です。曲者らしくバレずにここを出ていこうと思っていたんですけどね』
そう言うと、お面を外して雑渡を振替るA。
眉毛を下げて苦笑するAは、雑渡の目を見た。
『……あの時、助けて頂いて、ありがとうございました。おかげで尊奈門さん達とも出会って、何だか兄上が出来たようでとても楽しかったです。』
深く頭を下げたAは、再びお面を被ると、
振り向くことなく屋根から飛び降りて行った。
雑「……尊奈門、気付かれてたみたいだね。」
諸「……っ、はい…」
屋根の影に隠れていた諸泉は、
Aが飛んで行った方向をじっと眺めていた。
諸「私も、楽しかったぞ……」
44人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
静樹 - 返事、ありがとうございます!白い太陽さんの作品はどれもとても面白いので応援しています!出してくれたら直ぐに見ます!頑張ってください! (2021年8月12日 0時) (レス) id: c152cab7f1 (このIDを非表示/違反報告)
白い太陽(プロフ) - 静樹さん» すみませんっ!あまり伸びなかったので消してしまいました<(_ _)>でもこうやって見ていただいていたことが知れて嬉しかったのでいつかまた出そうと思います!内容は少し変わりますが、宜しければ見てくださいね! (2021年8月9日 15時) (レス) id: 00650487f2 (このIDを非表示/違反報告)
静樹 - あの、前あったツイステと忍たまの小説どうなったんですか?続きが気になります! (2021年8月5日 23時) (レス) id: c152cab7f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白い太陽 | 作成日時:2019年8月22日 6時