もしもこの恋が出来たなら

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浮所side





Aちゃんを駅まで送り店に戻ると
那須がニヤついた顔で俺を見ていた。





那須「学校の子、店に連れて来るとは笑」


浮所「仕方ないだろ！」


那須「もしかして、好きな子とか？」


浮所「悪いかよ」


那須「え？」


浮所「…え？言うんじゃなかったぁ……」





那須ならさっきの時間で気付かれたかもと思ったのに。










昨日の体育の授業。




違うクラスと合同で体育館を使っていた。





こんなの自分では言いたく無いけど、
体育の授業では、俺がボールを投げたりパスしたりするだけで
湧き上がる黄色い歓声。それが昨日は2倍もあった。





まぁそんな声は上っ面で、
本気で俺を応援したくて出している訳じゃない。





そう思って力強くパスをしていたら
まさかの…
Aちゃんの顔に当たってしまった。





本当に申し訳ないって今でも思ってる。





だけど、その時は
俺が話しかければ“浮所くんなら大丈夫だよ”とか
“じゃあ一緒に保健室行こ”って
いつもみたいにタイミング狙ってくるんだろうなって思った。





だけど、





『一人で行くので大丈夫です』





そうやって初めて断られた。





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