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インターハイ本番まで……あと1日。
つまり私は明日、日本を発つことになる。
両親に相談して、これまでの制服は
祖父母の家に預かってもらうことになった。
捨てるという決断を取らなくて良かった。
一世への今日のお弁当の分で、冷蔵庫も空っぽにした。
この冷蔵庫と、
その他諸々の家具はこの後取りに来てもらうとして……
明日の用意しないと。
大きめのリュックサックに、
まだ少し残った着替えと、残ってた生活必需品を入れていく。
それから、
最後まで部屋に飾っていた一世との写真。
目に焼き付けて、リュックサックの奥にしまった。
ピンポーン___
荷物を詰め終えたと同時に引越し業者がやってきた。
真夏の蒸し暑い中、
おじさん達は首にタオルをかけながら運んでくれている。
順番に指示しながら、
端っこからものが無くなっていく。
家の中が着々と……
寂しさを感じさせる。
次は……自室のベッドかな
2階に登ってきた足音が聞こえたので
次の指示を出そうと振り返った。
『次!これを……』
部屋に入ってきたのは
「これも……捨てるものって言うの?」
私に答えを求めようとする一世の表情は
怒りで胸が詰まるほど、悲しげだった。
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しゅうか(プロフ) - 初めまして。読みながら号泣してしまいました。素敵なお話ありがとうございます! (2022年6月28日 13時) (レス) @page37 id: 81d3bec9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ^_^さん» 大昇どこいった (2022年6月20日 3時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
^_^(プロフ) - サイコーっす那須最高っす (2022年6月20日 2時) (レス) id: 3634040f38 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトチョコ(プロフ) - ぎゃうさん» う、う、嬉しい……( ꒪⌓꒪) (2022年6月16日 22時) (レス) id: 5af4654439 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゃう - 最初から最後まで改めて読んだけど、まじで好き〜あの下駄箱の飛貴の匂いめちゃくちゃ想像できる。美少年浮所飛貴の匂いじゃなくて一般人浮所の匂いがち好きすぎる。あといせちゃんが怒ってお弁当やめてとかハートに気づかない鈍感で恋愛ならしてない感じがいせちゃん (2022年6月16日 16時) (レス) id: 38302e75f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホワイトチョコ | 作成日時:2022年6月10日 0時