１５５話 ページ19
空が赤く染まり始めた。
そんな空をぼうっと見ていると足音がした。
それが誰かはすぐに分かる。
「…どうしたんだい、コナラクン？」
振り向いてにっこり笑いかける。
彼の目は真っ赤だった。
「…ここ…お姉ちゃんが好きだった場所だから…」
ポツリと呟いてボクの隣に腰を下ろした。
両膝を抱え込んでじっと前を見る。
ゆっくりと雲が流れ、静かな時間を過ごす。
やはりどこか空気が重い。
そしてその空気を変えたのはコナラクンだった。
「昨日さ、白蘭に…なんだっけ…パラソル？パラ…パラなんとかっていうの見せてもらったじゃん」
「あぁうん、パラレルワールドね」
「パラレルワールドって何なの？」
そういえばパラレルワールドの説明をしていなかった。
「パラレルワールドっていうのはね、平行世界のことさ」
「へいこうせかい…？」
「そう、コナラクンはあの時こうしてればよかったーっていう瞬間あるでしょ？」
「うん、いっぱいあるよ」
「その時した選択が今の君が選択したものと違う時の世界があるんだよ」
拙い言葉で説明する。
しかしコナラクンには難しかったみたいで、頭にはてなを浮かべている。
そうだなぁ…例えが１番分かりやすいかな？
「例えば…ボクは今すぐここで君を殺せるとしよう」
物騒な例え…いや事実でもあるんだけど…を出すとコナラクンの顔が一瞬ひきつった。
首に手をかけて軽く力を込め、すぐに手を離す。
「はい、僕が今君を殺したとしよう。この世界に君はいない、ザクロクンはきっとボクを恨むだろう」
そして…と続ける。
「でもさっき、ボクが殺さなかったら君は生きてるしザクロクンは何とも思わないだろう」
人差し指と中指の２本を立てる。
「つまり、さっきの判断で未来は二つあるわけ。これがパラレルワーラドだよ」
今の説明でわかっただろうか…
少々不安だった。
しかしコナラクンは元の頭がいいのかきちんと理解してくれたようだ。
「じゃあパパとママが結婚してなくて僕たちは生まれてない世界もあるってこと？」
「その通り♪」
頭が良くて助かった。
「じゃあ、この間見せてくれた世界は…」
「パラレルワールドとして実在するよ」
そういうと何か安心したような表情を浮かべた。
どうしたんだろう？
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おうまがとおるっ☆ - やっぱりこのお話大好きです！ (2015年11月8日 23時) (
レス) id: bfbfb79a20 (このIDを非表示/違反報告)
がおん(プロフ) - 185話で「ザクロクンは紫の雲の炎が」って書いてあるんですけど……桔梗では？ (2014年4月4日 15時) (レス) id: 3245fb3134 (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - 剣姫さん» わーやったー！！ありがとうございます！→http://nanos.jp/gintama4423/ になります！はい、頑張ってください！ (2014年3月15日 12時) (レス) id: e178709f34 (このIDを非表示/違反報告)
剣姫(プロフ) - 猫丸さん» はじめまして、ありがとうございます！相互ですか…？ぜひ喜んで！ﾟ .(・∀・)ﾟ .ﾟﾊﾟｧｧｧ ありがとうございます、更新頑張ります！(*´∀｀) (2014年3月15日 12時) (レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
猫丸(プロフ) - お初です、猫丸と申します！いつもwktkしながら読ませてもらってますぅぅぅうう！サイトのほう、相互希望なんですけど...どうでしょうか？ １話ずつでも、更新楽しみにしてます！ (2014年3月13日 22時) (レス) id: e178709f34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣姫 | 作成日時：2014年1月28日 17時
