Episode.46 ページ50
｢全員いるな｣
その日の夜だった。Aがここに来た日以来、初めての全員招集。あまり大きくないアジトの部屋に、男が9人と女が1人。それぞれが緊張した面持ちでリゾットが喋るのを待っていた。
リゾットはソファに座りながら、Aを見た。
｢お前のスタンドは、以前とは比べ物にならないほど危険なものとなった｣
その言葉に、一部の者は口を噤んだ。そしてまた一部の者は怪訝そうな顔をした。Aもその内の1人である。リゾットは｢危険｣だと言ったが、それに納得がいかないと感じていたのだ。
ソルベとジェラートが口を開く。
｢危険っていうが、別に攻撃系でもないし、A自身スタンドを制御できてるんだぜ？｣
｢むしろ、便利なスタンドだと思うんだけど｣
｢便利"過ぎる"ことが、問題っつーことだ｣
プロシュートのその言葉に、全員が注目する。リゾットも同じことを思っているからだろう、特に反論することもしない。他と同じくプロシュートに視線で喋ることを促した。
｢人の心が読めるなんてのは、確かに強力なスタンドだぜ。だが、強力だからこそ、その力の存在を知れば多くの人間がAを欲しがるはずだ｣
そこでようやく、全員がプロシュートの言わんとすることを理解した。当事者であるAは恐怖し、息を呑む。その恐怖は、今まで体験してきた先の見えないどんな恐怖よりも恐ろしい。プロシュートは、Aが怯えていると分かっていて尚、さらに煽るように続けた。
｢企業や金持ち、他のギャング。敵なんてそこら中にいるだろうよ。もちろん、まだAの存在を知らないパッショーネの人間も例外じゃねぇ｣
｢だが、これは気を付ければ回避できる｣
リゾットがプロシュートの話しを切るように割ってはいる。完全に絶望しきっているAの目を見て、リゾットが気を回したのだ。プロシュートに向けるその顔には、やり過ぎだと書かれている。プロシュートはただ、Aに危機感と警戒心を持ってもらいたかっただけ。リゾットもそれは理解していたが、理解した上での判断でもあった。
｢Aのスタンドは元々人を不幸にするものだ。そして、スタンドが成長した事実は俺たちしか知らない。
A、そのスタンドを使うなとは言わない。だが、使う時はよく考えて使え。いいな｣
｢わ、分かった｣
(もし、バレたら)
(私は)
(もう……)
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まどろみ(プロフ) - トトリさん» 本当ですか！？そう見えているなら良かったぁ。引き続き頑張ります(∵ゞ (2019年2月14日 0時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
トトリ - 主人公ちゃんがちゃんと成長してて すっごく面白いです！ 応援していますよ！！ (2019年2月14日 0時) (レス) id: da96f40f0c (このIDを非表示/違反報告)
謙信様大好き(プロフ) - まどろみさん» あなたの書くギアッチョが好きだ……とても素敵です(*^^*) (2019年2月13日 0時) (レス) id: aa132290f9 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - 謙信様大好きさん» コメント励みになります！初めたばかりで何もかも手探りですが、頑張って行こうと思います！ (2019年2月12日 23時) (レス) id: bd256241e0 (このIDを非表示/違反報告)
謙信様大好き(プロフ) - はじめまして。めちゃくちゃ面白かったです(*^^*)これからも頑張ってください(*^^*) (2019年2月12日 6時) (レス) id: aa132290f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年2月10日 21時
