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six ページ8

Aside




もう何分車に乗ったままなのか分からない。

ただただピントの合わない窓の外の景色をぼーっと

眺めているだけだった。


俺これからどうなるんだろうな。メガネ新しいの買

わなきゃ。

CY「ねえ」

『ひっ』

いきなり肩を掴まれ思わず声を上げてしまっ

た。

CY「こっち向いて」

有無を言わせぬ圧を感じ、俺は素直にチェヨ

ンの方に体を向けた。

よく見えないがチェヨンの顔がかすかに赤くなって

る気がする。

CY「そ、の...さっきは、ありがとう...ござ

いました」

ん?最後の方何行ってるかわかんなかったぞ?

『まあ大丈夫だったならよし。』

そう言うとチェヨンはホッとしたのか始めて

俺に笑顔を見せた。


うん、さっきの女子達が可愛いと思うのも無理はな

いな。


『で、俺たちは今どこに向かってるんだ?』

CY「私の家。もうすぐつくよ」


え!?これからチェヨンの家に行くのか?大丈夫か

俺お邪魔しちゃって。

CY「仕方ないけどお礼はしなきゃいけないし」





...さっきまでの可愛いチェヨンはどこに行っ

た?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


数分後、チェヨンの家に着いた。

『...でかっ』

その一言に尽きる。でかい。めっちゃでかい。

CY「何ぼーっとしてるの。置いてくよ」

『お、おう...』

自分の身長の倍はあるのではないかという扉をくぐ

る。

CY「こっち」


手を引かれチェヨンに連れてこられたのはどこにで

もあるような散髪室だった。

チェヨンは鏡と向かい合って置かれている椅子を指

差してぶっきらぼうに言った。


CY「座って」

『え、俺何されるの?』


座りながら肩までの長さの金髪を1つ結びにしてい

るチェヨンに鏡越しに問いかける。


CY「大丈夫、腕に自信はある。私の母親を誰だと思

っているの?」

『知らねーよ!それよりお前何する気ーー』


その先の言葉は続かなかった。


彼女はハサミを取り出しながらいたずらっぽく笑っ

た。









CY「イメチェン?」







.


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


チェヨンの母親は名の通ったスタイリストです。

画家の父親とどう出会ったのかは謎です。





.

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作者名:ラクーン | 作成日時:2019年5月2日 22時

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