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five ページ7

Aside



やべえ、俺としたことが数学の教科書を教室に忘れ

てしまった。


放課後の学校は部活見学に行っている人が多いの

か、シーンと静まり返っていた。

廊下の窓から差し込んでくる光が眩しい。

思わず立ち止まり目を細めると、教室の中から怒鳴

り声が聞こえた。


「てめえのせいで俺の親父は職を失ったんだ!」


少し開いた扉から中を覗くと、金髪のチビが3人の男

子に囲まれていた。


CY「名画のコピーを展内に飾る方がおかしい。あん

たの父親は犯罪を犯したのよ、職を無くして当然ー

ー」

男1「これ以上俺の親父を馬鹿にするな!」

他より一回り図体のでかい男子がチビの襟首を掴ん

だ。

おいおい、流石にまずいんじゃねーか?

背負っていたリュックを下ろし、教室の中に足を踏

み入れる。

CY「触んないで」

男1「安心しろ、お前の顔に傷作ってやるからよぉ」


男子はカッターナイフを取り出した。

チビも余裕がなくなったのか顔が青ざめている。



次の瞬間、体が勝手に動き出した。

図体のでかい男子の股間を蹴り上げ、カッターナイ

フを叩き落とす。

驚いて固まっている取り巻き達を尻目にチェヨンを

抱き上げ、その場から全速力で逃げ出した。


CY「ちょっと、離しなさいよ!」

『暴れんな!』

せっかく助けてやったのに!ああ、さらば俺のリュ

ックサック...


急に視界がぼやける。メガネが吹っ飛んだと理解す

るまで数秒かかった。

『おおい!何してやがる!何も見えねーだろー

が!』


うん?チェヨンが返事をしない。仕方なく一回チェ

ヨンを下ろしメガネを探す。


男1「待てぇ!」

げっタイミング悪すぎだろ!てか治るの早くね?

CY「...こっち来て」

『え?』


チェヨンに手を引っ張られてるんですけど!ってい

うか走るの早!こけるこける!

ぼんやりとだが校舎を出たのは分かった。

数分ぐらい走ると、黒い車が校門を出たところに留

まっていた。

CY「乗って」

『はあ...』

メガネを落とし何も分からない俺はチェヨンにした

がうしかなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
チェヨンside


助かった。

カッターナイフを取り出した時は本当にまずいと思

った。隣でぼーっと外の眺めを見ている桐谷に目を

向ける。メガネを外した時の桐谷の顔が頭から離れ

ない。一瞬黙ってしまったのは不覚だった。

それより面白いことを思いついた。


桐谷を、イケメン化させよう。






.

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作者名:ラクーン | 作成日時:2019年5月2日 22時

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