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しばらく考え込んだあと
シークは微笑して言う
「俺は…まだ ユランブルクに残してきた患者が沢山います。
いずれはレオンブルクに行くのも悪くないかもしれませんが…
今は、まだ。」
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…………その言葉を聞き、レクエルドは笑って
再びシークの頭を撫でた
「本当に、君は真面目な人なんだね」
赤褐色の目が困ったように揺れる
が、されるがままに留まった
当惑しながらも、逃げないでいてくれるのは
この子なりに 自分に心を開こうとしてくれているのかもしれない
と、レクエルドは思った。
「あ…でも、あの子達はどうする？
仕事のある君と違って、彼らは親もいなければ、身寄りもいない。
ユランブルクで、しかも2人だけで生きていくなんて無理がある
もちろん、君が引き取ると言うのなら話は別だが…」
シークは少し思考を巡らせるような仕草をして
「…………彼らは…多分
レオンブルクにいた方が幸せになれます」
虚空を見つめた
「…………もし、こんな、しがない藪医者の願いをお聞き届けくださるのなら…
レクエルド王子。どうか、あの2人が これから先、穏やかな世界で生きていけるように、計らって頂けないでしょうか？
無理なお願いとは…わかっているのですが
すいません。他に…頼れる人もいなくて」
遠慮がちな口調、しかしその中には
切実な真意が見て取れた。
「…もちろん。
私の一存では難しいかもしれないが、姉上が承諾してくだされば、俺の側において、今後の彼らの安寧を保障しよう。」
「ッ………ありがとうございます…！」
シークは深々と礼をする。
…そこには、安堵の表情が浮かんでいた。
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「よし…それじゃあ、俺帰りますね」←
「え！？まだ滞在していけば…」
「あー実は、何ヶ月も前から予約の入ってた方がいまして…すぐにでも戻って 仕事しないと…」
と陣を出て行こうとする彼に
レクエルドは手を伸ばす
「あの、実は、」
と、
突如、キンッ、と
金属質な何かが落ちる音がした
「「………？」」
振り返ると、出っ張りのついた金色の円筒形の物体が
カラカラと床を転がっていく
と、
そこから 白い煙が噴き出し 視界が遮られた
角笛の音……
次の瞬間
誰かの断末魔が響いた。
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無気力人間A(プロフ) - コメ失礼します！この小説、読んでて面白いし入り込めるのでとても好きです。文と文の間も狭すぎず広すぎずちょうどいいので見やすいです！まだ1しか読んでないので4まで読んだらまたコメさせていただきます！ (2019年11月18日 15時) (
レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
ノズル - コメントありがとうございます！自分も今まで挑戦したことのない文体で、かなり困惑しながら書いている場面も多いので、面白いと思っていただけて幸いです…！ (2018年6月27日 7時) (レス) id: 4c1514854c (このIDを非表示/違反報告)
N;Re(プロフ) - なかなか無い形態で面白いです。更新応援しています。 (2018年6月26日 22時) (レス) id: 84a3c96542 (このIDを非表示/違反報告)
ノズル - コメントしてくれても…いいんですよ（定期） (2018年6月26日 20時) (レス) id: 4c1514854c (このIDを非表示/違反報告)
ノズル - レオンブルク聖帝国を聖王国に改変しました。 (2018年6月17日 12時) (レス) id: 4c1514854c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノズル | 作成日時：2018年4月7日 9時
