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「Aさん!?」



「本当だ!」








Aはまたここに戻ってきた、この小さな夜の世界に







コツコツとヒールの音を立てながらAは皆の前に立つ









「辞めたり戻ったり、すみません。また、よろしくお願いします」








そう言ってAは頭を下げる





皆Aを歓迎した、それもそのはず








Aがいなくなってからというもの愛音がやりたい放題だったらしかった








自分がトップになったからと言って大きな態度を取り、先輩の客を取り挙句の果て罵倒する









みんなが喜んでいる中、ぽつりと声が聞こえた








「なんで戻ってきたの…」









それは愛音の声だった、みんなの喜びの声は静まり視線が愛音に集まる






愛音は俯いたままだった









「折角…トップになれたのに…私が女王様だったのに」





「ちょ、西ケ花さん?」







そう言っているのが聞こえ、Aは店長の焦りの声を無視して愛音の方へ歩き出した









「何よ…」





「こんな小さな世界、誰だって容易く女王様になんてなれるよ。」







「それはアンタは才能があるからでしょ!大して努力もしてないのに!」








ばっと顔を上げ怒鳴る愛音、周りはコソコソと何か話し始め、呆れる声もあった









「愛音ちゃんの言う努力は相手を蹴落としてアフターや同伴を積極的にすること?」






「そうよ、1番になるためならなんでもする」







「アフターとか同伴を悪いとは思わない、みんなやってるしね…でもあんまりやってると、身が持たないし隙ができるよ」







「隙?」







「ちょっとのミスで人生が変わる…警戒心を持った方がいいよ」







「なんなのさっきから!」








そう殴りかかろうとする愛音、そこにいた全員がざわめいた








「やめろ、愛音」




「蒼さん…?」









愛音は自分の腕を掴む蒼の方を振り向く









「成瀬さん、悪いが明日から来なくていいから。努力は認めるが暴力はよくないからね」







そう言って微笑む店長に愛音は顔を真っ青にさせた







「…こんなオンボロの店なんて潰れちゃえばいいんだ!」









そう言って愛音は店から出ていった






その日から愛音が店に来ることはなくなった

42ー最終回→←40


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れれみ(プロフ) - 五月雨さん» 一気読みしてくださったんですか…!赤面されるの好きなんですよwこれはもう完全に私の趣味ですwこれからも頑張っていこうと思ってますのでよろしくお願いします! (2019年7月30日 23時) (レス) id: c7f8da3621 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 - 一気読みしました! 不器用だけど、時々赤面する左馬刻様が尊かったです……!! これからの活動頑張ってください^^ (2019年7月30日 18時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れれみ | 作成日時:2019年6月30日 13時

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