検索窓
今日:27 hit、昨日:16 hit、合計:22,271 hit

28 ページ28

.


 夕方になって、北斗くんから動画が送られてきた。青いはずの海が夕日ですっかり橙色に染まっている。どこまでも続いていきそうな海だった。アングルが変わって、北斗くんの足が映し出される。脛や足の甲にも砂が付いていて、とてもはしゃいだことがわかった。そのまま、2、3歩歩くと、砂を踏みしめる音がした。もう一度海が映されて、聞こえるか聞こえないかの声で、「ありがとう。次は一緒に来よう。」と北斗くんが言った。樹くん、バラしたな。ほんの少しの恨めしい気持ちと、胸があたたかくなるような優しい気持ちが入り混じった。

Aたくさんの写真、ありがとう。
松村北斗送ってない写真まだまだあるよ。
Aやだぁ、海なのにスマホばっかり笑
現代っ子ね笑

松村北斗見せたいし、残せるもんなら残しておきたいからいいのよ笑
楽しんだしね。

A来年の夏、頑張って海に行けるようにするから連れて行って。
松村北斗もちろん。楽しみにしてる。


 写真からだけじゃなく、トークからも潮の匂いがするような気がした。私が動けるようになってきてからの切羽詰まったような表情や雰囲気。今日の写真たちからはそれを感じなくて安心した。北斗くんが私から離れていく、なんてことはどうでもよかった。心配する必要すらないことがもうわかっていた。


 夜になって、北斗くんからはBBQの写真や花火の写真が送られてきた。花火をやる予定はなかったらしいが、ジェシーくんと慎太郎くんが前日のうちに用意していたらしい。いそいそと花火を買い込む2人の姿が想像出来て、可愛らしいと思った。


 そして、京本くんからもたくさんの写真が送られてきた。骨付き肉を頬張る顔、花火をする横顔、寝顔……。ずるい、と返信したら、来年は一緒に来ようと返ってきた。



.

29→←27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
248人がお気に入り
設定タグ:sixtones , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:睡蓮 | 作成日時:2023年5月30日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。