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第肆話 ページ5

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「改めて、夢野先生。
半年間になりますが編集を担当いたします
AAになります。」



「AAと申します。
小説の担当編集は初めてですので
前任の神崎に比べ劣る点は多々あるとは
思いますが、ご指導ご鞭撻のほど
よろしくお願い致します。」





社長の一声で私たち四人は共に食事を
取ることとなった。
そして肉が届く前に顔合わせをやってしまおう
と今、この状況である。




「ご指導ご鞭撻、なんて小生の方が
ご指導ご鞭撻を頂く立場なのですがね。
夢野幻太郎と申します。
よろしくお願い致します。」





クスッと笑うと、神崎さんから聞いた通りの
切実で真面目そうなお方だ、と一言付け足した。




「なんか凄え所に俺いねえ?
俺、邪魔になったら言ってくれよ?」




確かに私と社長はスーツ。
夢野先生は着物、有栖川さんは少し場違い感が
しなくもないが、いて貰って構いませんよと
笑いながら社長は返事をした。




「あ、会社から電話だ。すいません。
少し失礼いたしますね。
お肉きたら焼いちゃっていいから。」




社長のスマートフォンが鳴り、
慌てた様子で外に出て行った。

同時に入れ替わりで店員さんが入ってきて
肉を数皿置いて行った。

私はトングを取り、
お肉を七輪の上へと並べていった。



「ごめん、Aさん。
今週の週刊誌に問題が発生したから
会社に戻るわ。これ、カードで決済しちゃって
いいから。よろしくね。」




社長は急いで財布からクレジットカードを出すと
パスワードだろうか付箋に番号を書いて
机の上に置いた。
相変わらず、大胆なお方である。
私がもしも極悪人だったら悪用しちゃうぞ、これ。



と、社長が夢野先生に一礼し有栖川さんにも
ごゆっくり、と声をかけて外にでた。




「小生たちだけになってしまいましたねえ。
こら、帝統。その肉はもう少し焼きなさい。」


「あ、有栖川さん 私が焼きますので
大丈夫ですよ。」


「お、ありがとうな!あと有栖川じゃなくて
帝統でいいぜ!A!」


「は、はあ 帝統さん。」




さんも要らないんだけどなあと笑って
夢野先生は帝統は嫌われてますから
と言うと、あからさまに落ち込むような態度を
取ったがすぐに嘘ですよ。と夢野先生が続けた。




「ところで、アメリカのゴミ箱に帝統が入っていた
とはどのようなことが?
まぁ、大体予想はできるのですが。」



「あれはマジで焦ったぜ〜!」




そうだ、これは半年前のアメリカでのことだ。

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名前などない - 名前などないは、頑張ったそして神作を見つけた。作者様も見つけた (2018年10月7日 16時) (レス) id: 7d4ac3f345 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬りつ(プロフ) - 全力で応援してます。頑張って下さい! (2018年9月24日 0時) (レス) id: 2be3616bf8 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - トールさん» コメントありがとうございます!萌えていただけて大変嬉しいです!◎ 更新頑張りますのでこれからも読んでいただけたら嬉しいです…! (2018年9月9日 21時) (レス) id: ea06f86932 (このIDを非表示/違反報告)
トール(プロフ) - いつも楽しみにしてます!幻太郎推しの私にとっては素晴らしく萌える小説です…!更新楽しみにしてます!(*^^*) (2018年9月9日 19時) (レス) id: 18d4aaf4a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲いずも | 作成日時:2018年8月26日 0時

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