検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:13,644 hit

テスト後の君 ページ3

.



『点数どうだった?』



テスト返却の後、斜め前に座るAに声をかけた。


自分から報告してこないあたり、もしかしたら、と

気付いているけど、気になって仕方ないから聞いてみた。



「あのね、」


神妙な面持ちだからあぁ多分そうなんだろう。

残念ながら、当分は一緒に帰るのはおあず…



「ギリギリセーーーフ!龍斗、すごいでしょ〜」


『あ、良かったね。落ちたのかと思った。』


「ひどーい、私だってやればできるの。」


『知ってるよ。A本当に頑張ったからだ。』


「龍斗が教えてくれたからだよ。龍斗は私専属の家庭教師だもんね。」


『報酬なしのね。』


「えーそこは幼馴染兼彼女特典ってことでお願いしますよ。」


『できれば彼女を先に持ってきてほしいところだけど。まあ買い物付き合ってもらってるから良しとしよう。』


「龍斗ひとりで買い物行けないもんね。」


『行けないわけじゃないけどさ。』


「はいはい。」


『あー絶対信じてないじゃん。』


「そんなことないよ。

龍斗ありがとう。」


『はーい。』



急に真面目な顔をされると調子が狂う。

でもその数秒後にはいつものAに戻ったんだ。




「よーし、今日は赤点回避のお祝いにクレープ食べに行こ!」


『なにかにかこつけて毎月付き合わされてるよね。俺も好きだから良いんだけどさ。』


「まあまあ、そう細かいことは言わないで。」


『いいよ、今日はどこ行くの?』


「やったー!どこのクレープにしようかなあ。悩むな〜」









ニコニコ笑顔でスマホとにらめっこして。

ブリュレのクレープ美味しそう、

でも王道のイチゴも捨てがたい、なんて悩んでいたっけ。


スイーツ本当に好きだったな。

俺も甘いものは大好物だけど、君と食べられることが

なによりも美味しく感じたんだ。

また一緒に食べたいな…なんてね。



【あの幸せそうな笑顔を浮かべた君】は、



とても綺麗だった。



.


お読みいただいております皆様、
誠にありがとうございます。

表現や展開の上で不快に思われた方は、
ブラウザバックをお願い致します。

この先、少し暗い内容もございます。

ご注意くださいませ。

しんくれろ


.

儚い君の後ろ姿→←一緒に勉強した放課後



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
142人がお気に入り
設定タグ:HiHiJets , 作間龍斗
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しんくれろ | 作成日時:2019年12月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。