君は綺麗 (ページ16)

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Aはリクエストの美味しいパスタを食べて満足したらしい。

ドルチェも食べてたもんね。俺もだけど。

俺の食べてたティラミスを見て、ひとくちちょうだい

攻撃をかけてきたりして。

俺もジェラートをひとくち、もらったり。

そうなれば満足しますよね。

「今日会うのどれくらいぶりだっけ？」

『うーん、２ヶ月弱…かな。Aの入学式前日に会ったのが最後。』

「うわあ、こんなに会わないのなかなかないよね。」

『そうだね。』

「龍斗忙しそうだったから、会おうって言いにくかったし、実際私も忙しかったしね。」

『予定合わせられなかっただろうね。』

「だから今日ね～大学まで来てくれたの嬉しかったよ。」

『へー』

「でも最初ね、幻聴がついに聞こえたかって思ったの。会いたい気持ちが限界突破しちゃって。」

えへへ、と笑う君はたいそう大きな爆弾発言を

したことに気付いていないみたいだ。

ふたりゆらゆら手を繋いで歩く帰り道。

背の小さいAは俺の影に隠れてしまっていて

暗がりの中。はっきり表情が読み取れない。

けどたぶん、いたづらっ子なチャーミングな笑顔を

浮かべてたんだと思う。

君はすごく、綺麗な笑顔で笑うんだ。

これから見る“どんな笑顔”も、悔しいくらいに綺麗なんだよ。

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