ただの予想だけど絶対合ってる ページ15
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会えない。
なんでこんなに予定が合わないのか。
新年度が始まり大学生になった。
割と早い段階でバイトを決めたから、
大学の授業が始まったのと同じくらいのタイミングで
バイトも始まった。
それはAも同じで、
大学生になって少しバイトしてみたり、
ひとりでふらっと出かけたりしてるらしい。
毎日のLINEによると。
今までは学校が同じだったから、行動時間は全く一緒で。
登下校だって一緒だからほぼ毎日会えてた。
大学が別になって、今までの環境が良すぎたって
分かったし、あとは、
こんなに寂しいのかと、ちょっと、実感した。
初めて隣にAがいなかった。
そんな生活から1ヶ月が経って、やっと。
明日一緒に夜ごはんを食べることになった。
5月も半ばに差し掛かれば、大学生活にも慣れて
週の真ん中、水曜日疲れも感じるようになるみたいだ。
でも会えるから。ちょっと元気。
俺は3限で終わるし、少しカフェで時間つぶして
Aの大学まで迎えに行こうかな。
サプライズで行ったら、びっくりするかな。
『A、』
「…へ、龍斗!?」
校門から出てきたAの名前を呼ぶと、
驚いた顔をして、一緒に歩いてた友達に声をかけて
パタパタと駆け寄ってきた。
かわいい。
本当、Aが女子大を選んでくれて
まじで良かったと思ってる。
Aに言い寄るやつとか、
俺の見られないAを見るのとかしんどいかも。
「龍斗、どうしたの?今日駅で待ち合わせじゃなかったっけ?」
『いやあ、迎えにきたら驚くかなって思った。』
「びっくりしたよ、聞こえるはずない声が聞こえるんだもん。」
『それなら作戦成功みたいで良かった。』
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作者名:しんくれろ | 作成日時:2019年12月5日 22時