淡いピンクが君に似合ってた ページ13
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「おめでとう、龍斗。
あとはもう卒業するだけだねえ。」
そんな間の抜けた声色で話すAは
たいそうリラックスしているらしい。
『あと3か月、何にもないね。』
それはそうだ。
高校3年生の12月。進路が決まったのだ。
俺は指定校推薦で第一志望の大学へ。
Aは俺より一足先に志望していた大学への進学が
決まっていた。
テストも終わり、行事も全て終わり、残すは卒業式のみ。
「これからほとんど学校行かなくなるし、つまんなくなっちゃうな。」
『あっという間なんじゃない?すーぐA華のJK?じゃなくなるんだよ。』
「うわあきついこと言うな。ふふっ、でもね、3年生になってたくさん青春っぽいことできたから、結構満足なんだよね。」
『そっかー、うーん、でもまだ卒業式残ってるし、青春っぽいことできるんじゃない?』
「残ってるかな?卒業式の後みんなで写真撮るとか?」
『それはできるでしょ。がりさんとか来るだろうから。』
「あーそうだね。」
俺がしたいこと。あえて言わなかった。
気づかないんだろうな、と予想した、絶対合ってる。
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作者名:しんくれろ | 作成日時:2019年12月5日 22時