死望

不安 ページ33

僕は最低なことをしてしまった

"見捨てる"

本当、最低だ。

残虐で、苛酷で、冷酷で・・・

なんで、なんでなんでなんでなんで・・・

親友だったのに・・・

そんな気持ちで学校に行く

いつもだったらシューズがないはず

でも、今日はシューズがある

乙羽ちゃんはきっと、シューズがないんだろうな・・・

シューズを履いて、教室に行った

そこには誰もいなかった

めずらしいな

いつもなら乙羽ちゃんが先に来てるのに

やっぱり、学校行きたくないよね・・・

ふと乙羽ちゃんの机を見ると、ボンドでベタベタになっていた

・・・

せめて、少しでも役に立たなくちゃ・・・

そう思って乙羽ちゃんの机をラッカーシンナーで拭いた

ラッカーシンナーは乙羽ちゃんの机の中にあった

用意周到だな・・・と感心しながら机を拭く

ボンドを完全に落とすのには時間がかかった

机を拭いてるとき、次々とクラスメイトが入ってきた

だけどそこに乙羽ちゃんの姿はなかった

いつも来てるのに・・・

でも、もしかしたらただ体調を崩してしまっただけかもしれない

だけど、いじめが嫌で来なくなった可能性もある

僕は不安を抱えながら乙羽ちゃんが来るのを待った

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