死望

掃除時間 ページ31

『あ、あっぶなーい』

如月は水が入ったバケツを乙羽ちゃんがいる方向へと倒した

そのバケツは倒れて、水は乙羽ちゃんのひざから下までを濡らした

「乙羽ちゃ・・・」

『大丈夫ー？』

乙『・・・』

乙羽ちゃんは嫌そうな顔をしてる

『どうしたのーそんな怖い顔してー

心配してるのにさー』

『ねーみんなー今乙羽の足こいつが濡らしたー

酷くなぁい？』

と言って僕の方を見てきた

「違う・・・今のは僕じゃない・・・」

『え、ひど・・・』

『あいつやりそうだしね』

「違う、今やったのは如月さん」

『心配してる人がやったわけないじゃん』

『うわあいつ人に濡れ衣着せてる・・・』

『あいつがやったんだよねー

ね？乙羽ちゃん』

乙『いや、違っ』

『違うって答えたら今のよりもっとひどいことするよ？』

乙『・・・』

何も言えなくなってる

『やっぱりあいつがやったんだ』

『よく話してたのに、酷い』

「・・・」

どんなに訴えても無駄だ

僕は諦めて黙った

そして先生に叱られて終わった

何しても如月がやったって信じないだろうし、ずっと頷いてた

ごめんね・・・乙羽ちゃん・・・

僕の、せいで・・・

僕がいなければ、家族も乙羽ちゃんも幸せだったのに・・・

傍観者→←僕のせいで

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