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第壱話 『知らない場所』 ページ3

チュンチュン…………
雀の鳴き声が部屋の中に響き渡る。


(あれ、ここどこ……?)


確か少年を助ける為に…………
あの時、体に走る激痛と共に死んだはずだ。


いや、もしかしたら運良く助かったのかもしれない。
辺りを見回すが、病院……という訳でも無さそうだ。


『ってあれ、この服………』


起き上がろうとして気づいた。
何故、浴衣を着ているのだろうか。


『そう言えば、昔の人って寝る時浴衣着てたんだっけ?』


病院にしては斬新だと思う。
それとも私が知らないだけで、今時の病院は浴衣でも着るものなのか?


…………………………………………………………………………、


……………………………………………………、


……………………。


(って、違う違う違う違う違う違う違うッッ!!!)


『――――ここ何処だっ!?』


ガバっと起き上がり、辺りを見回す。


少女のいる部屋は、よくありそうな昔風の和室だ。
そう例えば、歴史の教科書とかに載っているような大正時代の部屋……みたいな。


『え、えぇ…………ここ何処なの』


(なに?私もしかして拉致られた!?
よくある、私が病院に連れていきますから!って言ってそのまま誘拐するパターンのやつデスカッ?)


ぐるぐると迷走しだす思考回路。
そんなパニック状態の少女の部屋の襖が、ゆっくりと開いた。


「あ、お目覚めになられたのですね?」


『ヒャアァっ!?』


すっと襖を開けて入ってきた女性に、少女は情けない声をあげた。
艶やかな黒髪と赤い瞳が特徴的な女性だ。


「すみません、驚かせてしまって。近くの川で倒れていましたので………」


『あ、あっあっ……………?』


優しく丁寧な口調で喋る女性に少女は困惑をしていた。


女性の姿、見た目、絵柄というのだろうか、それらが鬼滅に似ている。
あの鬼滅特有の絵柄に似ているのだ。


「その、大丈夫でしょうか?えっと………お名前の方は?」


『あっはい!Aと申します!』


こてんと首を傾げる女性に、少女――Aは慌てて膝をつき頭を下げた。


(どうゆーことだっ!?ここはどこだ!?も、ももも、もしかして……!?)


「ふふ、可愛らしいお名前ですね。私は露木と言います。よろしくお願い致しますね」

第弐話 ※→←人物紹介



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作者名:わんフル | 作成日時:2022年4月25日 16時

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