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魔法の町と、尋ね人(3-2) ページ26

《ガァァァァァァァァァ!!!》

「っ!?」

ズズが天高く吠えると、超音波のようなジリジリと耳鳴りがして、森がざわざわと揺れる。
威圧的な咆哮は、狼たちをたちまちに怯ませ、大量の狼たちが蜘蛛の子を散らすように森へと逃げ帰っていく。

「……お、おお!すげーズズくん耳痛いけど」

「思いつきだけどうまくいくもんだなぁ」

ズズの雄叫びで狼の強襲を乗り切った後、とりっぴぃが耳を塞ぎながら感嘆の声を漏らす。
ズズ自身もこんなにうまくいくとは思っていなかったようだ。

「まァとりあえず荷物は守ったし、一旦は安心だなァ」

「そうだな。おそらく狼もズズを警戒しているだろうし」

拳をさすりながら一息をつく愛ゴリと、氷の剣をぱらぱらと分解するとりなん先生。

「そんじゃ、今日はここら辺で寝る?」

megaちゃんが躊躇なくその場に腰を下ろすと、ぽんぽんと寝袋の袋を叩く。
たしかに、戦っている(前衛組が)ときには気づかなかったが、結構西日が差し込んで来ている。

「そーだね、地図でもちょうど半分くらい」

〈ハウンド町〉までの道のりを見て、とりっぴぃが王都までの経路を模写した地図をなぞる。
あと半分か、それなら明日には着きそうだね、なんて雑談をしながら、俺たちは野営の準備を始めた。

その後、謎の刻印式で正しい順に刻印をなぞると保温機能と収縮機能が付く異世界製の寝袋(説明書きが読めない)に苦戦しながらも、とりっぴぃに助けてもらいなんとか寝る準備は整った。
その日の夜は焚き火を囲みながらとりっぴぃの手料理(スープ)を食べ、megaちゃんに傷を治癒してもらった。
夜は交代で見張りをしながら寝た。
愛ゴリが肩を揺すっても頬をつねっても起きなかったので、思い切り蹴り飛ばしたら起きてくれた。
やった。
でも特になにも起こらず平和に寝れました。




そして、次の日の腰の痛さは尋常じゃなかった。

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あんぴーなっつ(プロフ) - 空屋さん» コメントありがとうございます!この話のバケゆかさんなら快く守ってくれると思いますよ笑閲覧ありがとうございました! (2019年3月17日 13時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
空屋(プロフ) - この作品ものすごく好きです!バケりんに守られてぇ…! (2019年3月13日 4時) (レス) id: 8e09062377 (このIDを非表示/違反報告)
あんぴーなっつ(プロフ) - もるさん» コメントありがとうございます!お褒めにあずかり光栄です……!あんまりガンガン更新はできないのですが、完結目指して頑張ります! (2019年1月30日 18時) (レス) id: 236992ae33 (このIDを非表示/違反報告)
もる(プロフ) - 作風とか設定がしっかりしてて大好きです!混ぜメンのキャラにどれも合っててどのメンバーも好きになっちゃいます 更新大変だとは思いますが、頑張ってください応援しています(^○^) (2019年1月28日 18時) (レス) id: 14f50223ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんぴーなっつ x他1人 | 作成日時:2018年9月16日 20時

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