日向と木陰 (大学生Ver.)11

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波の音が相変わらず優しく俺の言葉と慧を包んでくれるけど、これからは俺が慧を包んで明るい気持ちにさせなくちゃと顔を上げて、
「………はい、じゃあこれからは中島、契約に遵守して慧と恋人としての時間を過ごします！……甘い、酸っぱい、甘酸っぱい……、スペシャル甘々と契約内容は色々ありますが、どれにします？」
涙目になってる慧にまた少し胸が痛くなりながらもおどけてそう言った。

慧が急に、
「……えっ、そんなにあるの……！？」
そう言ってからぶつぶつと、……やっぱりスペシャル……いや、なんか甘酸っぱいも限りなく惹かれるものが………うーん……と真剣に悩み始める。


うん、よしよし、元気になってきたなと内心微笑んでいると、

「………よし、決めた！スペシャル甘々と甘酸っぱいと甘痛いのトリプルで！！」


………えっ！！？？
何か内容増えてないっ？？
……甘痛……？え？痛い？………やばいっ！！！


俺は素早く危険を察知し、
「却下します。ではスペシャル甘々と甘酸っぱいのダブルで。」

そうにっこり笑って強めに言うとしぶしふ引き下がる慧。


……甘痛いってなんだよ！！と俺は心で叫びながらも、……でもなぜか限りなく惹かれるものが……と慧と同じ様な事を思ってもいた。


………似たもの同士、でもそれもいいじゃない？

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