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相変わらず外で俺を待っていた慧が最初に車に乗ってきて放ったひと言は、
「スーツ?……あ、そっか、お疲れ様です。」
就活終わりの俺への労いの言葉だった。
「……あーあ、また俺を癒しちゃって。今日は俺が慧を癒す旅に連れて行こうと思ってたのになぁ
。」
冗談っぽく、けど喜ばせられるようにと言葉を紡ぐ。
でも、決してそれを使命感とか、落ち込む恋人を俺が救わなくちゃとかじゃない。
笑って欲しい、ただそれだけの俺のエゴだ。
慧が助手席でシートベルトを付けながら、
「………ゆーとは魔法使いだね。俺を、元気にさせる………少しだけ、泣いてもいい……?」
何があったかなんて、聞かなくていい。
慧の頭を優しく撫でて、
「今は車、停まってるから。シートベルト外していいよ。それで、おいで、俺のとこに。」
慧がシュルシュルとシートベルトを外して、運転席の俺に抱きついてくる。
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すみるく(プロフ) - けいままさん» ネジ!そんな細かい所まで……さすがけいままさん!嬉し過ぎます(泣)また辛い時期で読むのも大変だと思いますが、これからもどうぞ応援よろしくお願いします! (2021年9月21日 21時) (レス) id: bb46d11d25 (このIDを非表示/違反報告)
けいまま(プロフ) - ネジがしゅるしゅるしゅるぽーんっ!で、すみるくさんのお話のリズム感の面白さにトリコになってるんだなぁ、て改めて気付きました!!大切な人がいるからこそ人生の選択に悩む姿は応援したくなります。 (2021年9月21日 17時) (レス) @page15 id: 9fe0f507af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみるく | 作成日時:2021年9月19日 23時