私は上司が嫌いではない 【沖田総悟】

ホンネ(沖田side) ページ3

あいつとずっと一緒にいたい
なんか、距離が空いてる気がして焦ってたのも事実。
でも結局、あいつを怒らせただけ。
俺の気持ちは届いてないのだろうか…

風邪を引いた。
もちろんあいつは見舞いに来ることもなかった。
やっと動けるようになって、またあいつの側で
あいつに話しかける。
でも、いつもと違い反応してくれない。
…無視？
そこから不安が湧き上がってくるのが分かった。
嫌われたのか？
捨てられるのか？
また、大切な人は離れていくのか？
いつの間にか体は熱くて
意識を失っていた。

次に意識を戻すと布団の中。
一応、気にかけていてくれたらしい。
でも、話しかけた途端部屋を出ていった。
やっぱり、嫌われた？
でも、あいつのそばにいたくて。
風邪を引いた時に見るあの夢を見たくなくて。
追いかけようと重い体を起こして
襖を開けたらそこにいた。
ちょっと苦しく呼吸をしながら
愛しいそいつの名前を呼んだ。
でも、そこでフッと意識はなくなって
また、辛い辛い夢の中へ。
あぁ、上手くいかないなぁ。
A。
返事してよA
ねぇ、A。
そこにいるの？A
ねえ。

素直じゃないのは知ってる。
だって、俺もそうだから。
ごめんね。素直じゃなくて。
ごめんね。うまく伝えられなくて。
でも、言いたいよ。
好き。
それだけでも。
言いたいよ。
言ってよ。
大丈夫って。
言ってよ。
いなくならないって。
ホンネ…言ってよ。

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