6話 ページ7
Aside
担任の話しが終わってからは、色々書かされた。
そして休み時間。
?「あ〜、陰陽寺!消しゴム取って」
隣りの席の奴が話しかけてきた。
いきなりの名字呼びに少しの違和感を覚えながら拾い、彼に渡す。
A「はい」
?「ありがとう!」
?「シルクー!ちょっときてー!」
声のする方を見ると隣の奴に手を振っている男子がいた。
?「おう!ちょっと待ってて」
興味は無いが、『シルク』というのはあだ名なのだろうか?
...興味は無いが。
しばらくすると隣の奴が戻ってきた。
?「なあ、陰陽寺((男子1「あ、シルク!お前こいつとしゃベんなよ!!」
こいつはたぶん、私と同じ学校だったのだろう。
?「ん?なんで?」
男子1「だってこいつ、最低だぞ、嫌がらせばっかしてたんだぞ!?」
?「マジ?」
と彼は聞いてきた。
私は否定したかったけれど、そうしたところで
今のレッテルを貼られている自分を変えることは出来ないと思った。
?「なあ、どうなんだよ?」
私が無言でいると、隣の奴はしつこく聞いてきた。
しょうがない。否定してみるか。
A「…そんなこと、してない」
男子1「っ!!」
男子1は驚いた様子だった。
?「ほらなー、消しゴム捨ってもらった時から分かってんだよ」
男子1とは裏腹に、隣の奴はどこか嬉しそうだ。
?「ほら、どっかいけ。しっし!」
隣の奴は男子1を追い払ったあと、こう言ってきた。
?「俺、絹張 涼 !みんな『シルク』って呼んでるから、お前も呼んでいいぞ!
また今みたいなことあったら言えよ?まあ、よろしくな!」
彼は絹張というらしい。
A「…よろしく」
私はこうして彼と出会った。
この出会いが、新たなスタートの始まりだった。
ーーー
絹張 涼 (きぬばり りょう)
シルク(シルクロード)
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作者名:和菓子系女子 | 作成日時:2017年10月12日 19時