秋の空【天才達は知っている。】【CS】 (ページ5)

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「ごめんごめん。やたらと口を突っ込んでくる先輩ほど、うざったいものはないもんね。頭ではわかっているけど、面白そうな事件があるとどうしても絡みに行きたくなっちゃう。もうちょい自重せねば…」

「世間ではなかなか評価されないけど、技術を磨いて手に職をつけるもの、師匠の元について芸能を極めるのも、ゲームを自分で分析して世界大会で戦うことだって、全てが学びであり、尊いこと。本当は学校だって、そういうものであっていいはずなんだ。」

「勉強しないで他の事に集中するのもまた良し。『人生は冒険だ！』ね。あたしは良いと思う。でもまあ、先輩として勉強するべきという主張をするなら『冒険にも事前準備(勉強による基礎知識)は必要』ってとこかな。」

「教師になりたいんじゃない。未だに根強く残る学校卒業後の学歴社会も含めて、日本の教育システムには問題が多い。あたしはそれを変えたいの。」

「学校教育、特に小中高は国の指導要綱で内容が決まる。大人の事情で意図的には汚い部分は濾過される。だから基本的に綺麗な面しか見ることができない。でも、実際に世の中に出たら、濾過された綺麗な部分はごく僅か。何が言いたいかって言うと、学校にいるだけじゃわからない世の中を見て感じることができるWZの活動は、あんたたちの将来にとって有意義なものになると思うってこと。学校だけに留まらない学び。例え大人たちに反対されたとしても、ね。」

「いいなぁ、特進クラス。あたしが中学の時にはなかったか、あたしは該当者じゃなかったか。一時期理科の成績が芳しくなくて、めっちゃ苦労したんだよね。でも、集団の授業じゃ苦手な部分に重点を置いて勉強できないし、かと言って1人でやるにも限界があるし。その点、特進クラスはいいシステムだと思うよ。」

「ね、ここは1つ、先輩としてカッコつけさせてよ。あんたたちの力の見せ所はここじゃない。ここはあたしに任せて、あんたたちはやるべきことを、やりな。」