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そしてあれから一週間後の週末、また例のファミレスに行こうと玄関で靴を履いてれば母さんに呼び止められた。


「ラウ、毎週出かけて行かなくてもいいのよ。その…ごめんね。気をつかわせてるのよね?」

「……うーん、そんなことないけど」



立ち上がって母さんを見れば、もういつぐらいからこうして見下ろすようになったんだろうなって。

不安そうに見上げる表情は息子を案じる母の顔なんだろうけど、母さんも若いし多分綺麗だし、めめなんかはこの顔に弱いんだろうな。


「結構集中できるんだ。だから母さんは、めめと楽しんでね〜」

「え、ちょっ…」


ええ〜っと戸惑った声がしたけど気にせずドアを閉めた。

だって最初こそ受験生を追い出すなんて何事だ!って思ってたけど今じゃ本当に外というか、あのファミレスが良いって思えるようになったから。



「いらっ……しゃいませ!」

「一人です!」

「はい! いつもの場所空いてますよ」




間違いを教えてくれた店員さんに案内されてついた窓際の席、頼む前に「ドリンクバーですか?」て聞かれて、「はい」と照れくさくなって笑ってしまう。

たまには他にも頼めよって思われるかな〜とか。


メニューに手を伸ばそうとすれば、「ここ大学が近いのでよく学生が勉強に利用するんですよ」と窓の外を見ながら言われて、メニューに伸ばしかけた手を止めて同じように外を見た。


「……あの、もしかしてその大学の学生っすか?」


そう聞けば、ぽっと頬を染めて「はい」と頷く。


年上だったんだ〜。

ポカーンと見上げていれば、スーッと目を細めた店員さん。こんな表情初めて見る。



「今、嘘って顔しましたよね?」

「……えっとぉ、はは (笑)」

「こう見えて20歳です!」

「うっそー!あっ、」



やっば!て、口を押さえてももう遅いけど。


だってさ、この人めっちゃ小さくて童顔でさ。俺の教科書がわかるからタメかなって思ってたら、まさか年上って。



「ふふ。よく高校生に間違われるから気にはしてないんですけどね。あ、それじゃあごゆっくり」



ぶーっと膨れていた顔を笑顔に変えて、呼び鈴のした方へ行ってしまった店員さんの背中を見送る。



「あ、またお礼言いそびれた」




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設定タグ:SnowMan , ラウール   
作品ジャンル:恋愛
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ゆきんこ(プロフ) - azuhibimamaさん» ありがとうございます!名前シリーズ番外編も合わせると結構長いのに嬉しいです😊キューピット深澤さんは私もお気に入りでした😌ありがとうございました!! (2022年2月4日 21時) (レス) id: 98af39605d (このIDを非表示/違反報告)
azuhibimama(プロフ) - 名前シリーズを昨日から一気読みしてしまいました!すごく面白い!深澤and佐久間のお話が特にお気に入りです! (2022年2月4日 19時) (レス) id: a411539623 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年6月25日 11時

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