神山先生がどうしようもなく好き＿

淳太＿過去編 ページ20

*



「 はじめまして！私Aって言います！ 」


君、……好きな人と出会ったのは中１の頃。

笑顔が可愛くて、
優しくて、
誰にでも手を差し伸べる

でもどこか抜けてて面白い。


淳「 僕は中間淳太です、よろしく 」

でも素直になれない俺は
１個１個嘘をつく




*



「 淳太ぁあ 」

半年すぎて、Aと仲良くなった。

気が合うとか、お互い面白いとか。



淳「 ノート見せへんよ 」

「 そ、そんなこと、言ってないし！ 」


顔にまるっきり書いてあったし(笑)
ほんま、わかりやすい。


淳「 素直にいえばええのに 」

「 うわ！淳太どえす！ 」


勝手に脈アリとか思って妄想して、俺あほなんちゃう？って。

会えば会うほど
話せば話すほど

好きになって、苦しくなる



*



中３になって、進路相談が始まる頃

いちを成績よかったし偏差値高い高校目指そうかな、とか。
将来は跡継ぎやし、いいとこ入っとかなきゃね。


「 あー、高校どこ入ろ、 」


そんな中、

Aは高校選びに迷ってたっけ？
「 あかん、まじ低いとこしか行けん 」って頭抱えてたの知って、

「 ほんなら、ラストスパートするか？ 」って勉強誘ったらぱあ！って笑顔になるA。



…ん、あかん。
可愛すぎる。


「 んじゃ淳太の家行く！ 」

淳「 家知ってるん？ 」

「 んー、…知らん 」

淳「 なら帰りは一緒な、 」



何やってんだ俺。
下校も、勉強も誘って…

心臓もたん。



*



「 じゅーんた！ 」


下校の時間になると俺の方向いてニコニコしてるAみたら、眠気なんて吹っ飛ぶ。


淳「 はいはい、ほな、帰ろか 」



…今、周りからみたらカレカノに見えるんかな
ほんの少しでもそんな気分味わいたくてわざとくっつく

「 ん、近ない？ 」

淳「 そのほーが危なくないやろ 」


とっさについた嘘やけど、それでええ。

そか。って認めてくれるAの優しさに浸かっていたい


ほんの、少しのわがまま。

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