第5話 ページ10
久しぶりのゆったりとした日曜日。
ふと、カーテンの日差しが眩しくて目を覚ます。
『ふぁ〜…』
目を擦り、あくびをひとつ。洗面所へ向かい、ボサボサの髪の毛をひとつにまとめる。
いつも通りキッチンへ向かうといい匂いが…私に気づいたのか振り向きながら笑う彼。
「あっおはよ〜笑」
私の毎朝は、この可愛い子犬のような笑顔で始まると言っても過言ではない。
「ちょーど出来たとこやで〜笑」
『うっわ美味しそ…』
「これ食べたらゆっくり出かけよーか。笑」
そう、今日は2人で外へ初めてのおでかけ。
行先は…なぜか遠い静かな水族館。
モモいわく、人の多いところが苦手らしい。
『えっなにこれおいしっ!笑』
「よかったぁ…笑」
初めて作ってもらった料理とホッとしたような
彼の笑顔になぜか、心が少しうるさかった。
・
・
・
「よし、着いたっ!」
電車で揺られ着いた水族館。
そこはすっごく大きくて…
入口に入る前の所では冷たい水のミストが出ていた。
『やっとだぁ…笑』
「ごめんな?俺のわがままでこんな遠い所まで…」
『いや私、水族館めっちゃ好きだから大丈夫!てかむしろ楽しみっ笑』
「…ほな行こか。笑」
『うんっ!』
そう返事をして入った水族館は日曜だからか人がとても多くて…背の大きいモモは人混みも難なく進めるが、モモと30cm以上身長差がある私は人混みにのまれ続ける。
すると急に感じた左手のぬくもり。
顔を上げれば微笑みながら腕を引っ張るモモ。
「迷子、ならんようにな?笑」
そう言いながら繋いだ手を少し顔に近づけニヤつく。
不意にも心がまたうるさくなったのは気のせいだろう…
「あっA見て、あの青っぽいやつ。」
『わぁ綺麗…!』
「ハナタカサゴっていう魚やねんで。笑」
『へぇ…よく知ってるね笑』
「あっいや…友達が釣り好きで上手でさ、笑」
『モモのお友達って、どんな人?』
そういうと黙り込むモモ。やってしまった、
そう思うと同時に聞こえた少し切なそうな声。
「ほんっまにやさしくておもろい人…たち?笑」
『そ、そーなんだ…笑』
“たち”
その言葉に込められた意味を私はまだ知らなかったんだ。
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Miu(プロフ) - 続き読みたいです!!物語めちゃめちゃ感動しました……泣 (2020年1月8日 0時) (レス) id: 60189c19aa (このIDを非表示/違反報告)
haru. - 続き読みたいです。凄く、感情がわかりやすい読みやすい物語ですね。。応援しとるんで、無理せずに頑張って下さい。 (2019年12月30日 13時) (レス) id: fbf66905a0 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 続きみたいです!!でも無理しないでくださいね、! (2019年12月26日 9時) (レス) id: dfd7d4bf9a (このIDを非表示/違反報告)
west Love - 初めまして、続きが見たいです。これからも応援しとるので頑張って下さい (2019年12月2日 0時) (レス) id: 4778e42e64 (このIDを非表示/違反報告)
rio - 続き見たいー!無理せずお願いしますねw (2019年11月21日 13時) (レス) id: 429f26e0ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひまわり | 作成日時:2019年11月6日 23時