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青「望、言い過ぎやって」





肩におかれた流星の手を振り払って、神ちゃんの肩を掴む。





「ほんまは治療をしたいって思ってんねやろ!?やったら迷惑かけるとか、そんなん気にする必要ないやん!何?俺らそんなに頼りない?迷惑なんて、かけてなんぼやん。もっと俺らのこと頼ってや!」






ゆっくりと顔をあげた神ちゃんと目があって、我にかえる。


違う、ちゃうねん。


俺は、こんな顔させたかったわけじゃ···







「このまま治療せぇへんかったら、記憶··なくなってまうねんで?大切な思い出も、俺らとの思い出も···何もかも全部。俺は···そんなん、絶対にいややから」






神ちゃんの瞳から溢れそうになっとった涙は、ポロポロと溢れてだしていて。


見てられへんくなった俺は、流れてきた涙を拭いながら病室を飛び出した。





.





青side






「のぞむっ!!」






泣き出してしまった神ちゃんに、部屋を出てってしまった望。


···どうすればええねん。






「神ちゃん、落ち着こ?泣いたらしんどなるで?」






とりあえず声をかけながら、前より幾分も小さくなってしまった背中をさする。






「···望もさ、きつい言い方やったかもしらんけど、分かってやって?望が言ってなかったら、俺が言っとったかもしらんし笑」






小さく頷いてはいるものの、やっぱり体力は落ちとるみたいで。


泣いたせいからか、すでに意識が薄くなってきとる。






なんかちっちゃい子供みたいでかわええな。


こんなん本人に言うたら、絶対怒られるやろうけど笑






···そんな日が、戻って来ればええな。







緑「おれ···」


「おん、分かっとるよ。ゆっくりでええから、俺らの気持ちも分かってほしい。俺らずっと···待っとるから」







ふと、腕の重みが強くなって。


神ちゃんは、静かに眠っていた。






聞こえとったかな···俺の声。






ゆっくりと神ちゃんを寝かしてあげて、布団をかける。


眠っとる姿を見ると、よりいっそう守りたい気持ちが増えていく。


思わず、綺麗に染め上げられた髪を撫でた。






「また来るから」






帰るのは名残惜しいけど、俺がおったらゆっくり休めんやろうから。


そう思って、手を離して病室を出る。






かすかに微笑んでくれたのは、俺の気のせいやったかな。

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澄子(仮名) - 何回見ても泣けます!コメントを書いているときも泣いています!感動系を初めて見させていただいたのがこの小説なんです。このまま頑張って書いてください。長々と失礼いたしました (2018年10月1日 17時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
♪♪♪ - 続き楽しみにしときます! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
みーさん - 号泣しました 涙が止まりません! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 62a0074be2 (このIDを非表示/違反報告)
プリッツ - とても面白いです! (2018年3月19日 1時) (レス) id: 95e9ce1329 (このIDを非表示/違反報告)
モンチ(プロフ) - コメント失礼します!私、こういう作品待ってたんです!これから頑張って下さい! (2017年9月19日 23時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月19日 18時

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